還暦で
バイクを降りて3年

あの頃の仲間たちの
ほぼ全員を失い
趣味は新たな方向へと向かい出した

そう
全国に100人はいた
バイク仲間たち

それは
その1点だけの繋がりで
その先の遊びには
関与していないから
次の遊びで
出会うことはない

もちろん
それで良いと思っているし
それでなくてはならないとすら
思っている



さて
そのバイクと入れ替わった時間は
更に
山の時間に変わり

すれば
それは更に危険だと
カミさんというリミッターが働く

それでも
今日が1番若い日と思えば
わずかでも手が届きそうな
あそこへと
この身体を運びたくもなるが

はてさて
その強力なリミッターは
山岳保険だけでは
首を縦に振ってはくれない

このまま諦め顔で
齢を取るのか
それとも
振り切って辿り着き
微笑むのか

さあさあさあ
今シーズンが始まった


昨今
若い噺家の中で
山登り好きな方々を見つけた

ならば
ちょいとそれに紛れて
山小屋での落語会でもと
言い訳などしながら

そっと
ちょっと
出掛けてみようか