昨日は
遠方の仕事により
早朝から出掛け
なんとか間に合った自由が丘

いつものそこだけの仲間たちは
いつものように笑顔で
また 昨晩も
新たなお客様が見えて
嬉しいったらありゃしない



失礼ながら
夕子さんは
きっと今が1番美しく

姿も
声も
輝いて見えるから

僕らオジさん彦星たちは
その乙姫の今を
見逃さないようにと
今を大切に思う


今月は
勝手にファン倶楽部の幹事長さんの
リクエスト特集とのことで

夕子さんの
オリジナル曲以外もかと
楽しみにして出掛けまして

すると
大瀧詠一さんの
カナリヤ諸島にて が流れ

一瞬で
あの頃って場所に
連れ戻され目を閉じた



綾小路きみまろさんは

あれから40年と笑うけれど


確かに

あれからもう
40年もが過ぎたのかと
振り返ることばかり

初めての海外は
サイパンだった

大学を辞め
家業の喫煙具の問屋をと手伝い
渋谷の駅前で
そんな店を始めたばかりの先輩

そこへ
毎日のように寄り込んでは
授業をフケてた このポンコツ男

彼は
常夏が好きで
ヒマあらば
ハワイやらグアムやらと出掛け
いつも真っ黒に日焼けした姿

下山さんの
サンデービーチや
ボートハウスへ
連れ出してくれたのも彼で
楽しくも
違う世界を見せてくれた

そんなある日
ハワイに行くには時間がないが
サイパンならば行けそうだけど
どう? なんて誘われ

じゃあ
連れてって! とお願いしたのが
初めての海外

ビーチへと出ると
近くでラジカセを鳴らす
2人の彼女たち

流行りの
ロングバケーションは
もちろんダビングして来た
カセットテープで

それ 良いね! なんて
最初に声を掛けたのは
僕だったか

先輩だったか…

良いでしょ! なんて
微笑んで
話し込んだ

先輩にはすでに彼女がいて
彼女の1人も
もうすぐ結婚すると言う



ならば
ひとりもん同士かと
苦笑いしながら意気投合した
流行りのサーファー姿の彼女

その晩の
ホテルのプール前のバーでは
YOU ARE が生演奏されていたことだけを覚えている


その頃
そう
この中の曲

雨のウエンズデイのように
ちょうどワーゲンに乗ってた僕は
海へと誘ってみた

すると
笑顔で待ってた彼女は
ハマトラな姿で現れ

なんだか
違うんだよなあ なんて
思いながらも
綺麗な姿

そんな日に
申し込んであった手続きが通り
僕はアメリカへ

戻った頃には
僕には
あちらで知り合った彼女がいて

そんなのズルい って笑って
あたしもアメリカへ って
シアトルへと留学してしまった彼女

しばらくして
こっちで彼氏が出来たと連絡を受け
良かったねと微笑んだ頃

僕の力不足か
僕の彼女もまた
アメリカへと出掛けてしまい
それまで…

数年して
僕も結婚することとなり
知らせると

彼女もまた
結婚すると言う

わずかな
掛け違いで
その後が大きく変わることを
知らされたけれど

それもまた運命と処理するのならば
それが正解なのだろう



そうそう
ロングバケーションの中で
どの曲が好き? って問うと

カナリヤ諸島にて って答えながら
いつか
連れてってよ! なんて
微笑んでいた笑顔もまた
忘れてしまった

そう
もう貴女の表情の輪郭も薄れて
って歌詞のように…