1年中 思い出すことなく
過ごしているのに
なぜかこの日には
突然
思い出すことばかり
そう
まさに 君の誕生日で
40年もが過ぎて
不思議かな
あのひと言で
多くが記憶の奥底に残ったまま
あの日
誕生日
おめでとう! と笑うと
ずるい! って微笑んで
わずかな時間だけ
年上になった彼女
それでも
その直後
また同い年となり
ほらまた並んだ! って微笑んだ
そんな楽しかった季節も
わずかな時間で終えたのに
すでにお互い
還暦をも越して
今頃 そんなことを思い出しては
苦笑いしてるのは僕の方だけで
きっと
孫たちにでも囲まれて
オバアちゃん
おめでとう! なんて言われ
微笑んでいる頃だろう
もしも
次の世があるのならば
今度は! って思った
唯一のひとだったけれど…

