今日はちょうどここに居ただけで
明日はまたどこかへ行くと
スナフキンは言ったそうな



そんな暮らしに憧れたけれど
気が付けば家庭を持っていた

そう
家族というものと引き換えた自由は
2度と戻ることなく
生涯を終えるのだろう

そして
それで良いと思っている自分は
自分の役目はこれだったのかと
改めて多くを振り返ってみる

それはきっと運命であり
とうに決まっていたことで
逃れることは出来ない



でも
それに逆らった仲間たちは
また
自由に戻り
でも
家族を失って

一見
羨ましくも見えるけれど
僕には
そんな冒険は出来ないようだ

それでも
齢と共に
子供たちは巣立ち
そろそろ解放されつつもあり
自分の時間も増えつつある



しかし
そこへとブレーキを掛けて来たのは
カミさんという
リミッターではなく
見えないどなたかのようで

その見えないどなたかが
見えるようになった姿が
もしや
オーブたちなのかもしれない

そして
あまりの鈍感ゆえ
それに気付かない僕には
仕方なくも
痛みを持って止めに入ったのかと
今頃
感謝などして手を合わす

準備点検した上で
乗り出す直前に壊れたバイク

海に入る寸前に
切れたリーシュコード

雪山登山への準備を仕掛けただけで
激痛に襲われた左腕



それらを思うならば
わずかな日常の中にも
一瞬 ズラされたかも? と
感じる時間は多々あって

ここぞと並んだ
空いてたはずの
スーパーのレジでの敗北感もまた
その先に待つ
トラブルからのわずかな
時間のズレでの
回避かとすら思うようになった

そんな時は
イライラせず
もしやと思い感謝する

すれば
生かされてる感は更に強まって
大事に生きねばと前を向く

そんなことだよ
ご同輩…