仕方なくも
3度の夏を越したメダカたちが
集団で命を終え始めた
それは
毎年のことで
頑張ったね
ありがとう
また次の世でと
言葉を掛け
花壇に埋葬する
すると
まずは花となって
その姿を見せてくれる
そう
信じたい
春先に
長い冬を越した直後とは違い
これから
また寒い冬を迎える前ならばと
心するかのような姿は
言葉にならず
丁寧に見送るだけ
まるで
命の時間のタイマーが
働いたかのような
昨日まで
元気に泳いでいたのが
1度に数100も
皆
我が家産まれ
我が家育ちだから
きっと
同じ日に生まれたのかもしれない
時間は
容赦なくやって来て
多くを連れ去ってしまう
そこへと
対処出来ずに見届けるだけの自分
お前たちは
幸せだったかと多く問うけれども
幸せでしたと答えて欲しいのは
僕ら人間の野暮ってもんだ
今年もまた
多くの卵を産み
ならばと
それらを確保したら
多くのメダカたちが
無事に産まれてくれた
そしてまた来る冬を
じっと乗り越え
春を待つのだろう
そんなことを
3度繰り返すと
時間となる
その間に
出来る限りの手伝いをし
子メダカたちには
まずは大人になれと話し掛け
大人たちには
長生きせよと微笑んでみる
せっかく生まれた命
ならば
まっとうさせてあげたくもなる
そんなことだよ