長いこと携帯電話を使って来ると
機種変更の際にも
そこに入っている電話番号の
すべてを引き継いでと
お願いするから

果たして
どのくらいの方が入っているのか
分からない

そう
携帯が発売になった頃
そう
ショルダーホンが出た頃
聖徳太子20枚もの権利金を積んで
すぐに飛び付いたあの日から
すでに30数年も同じ電話番号を
使い続けている



仕方なくも

お客様もその多くが変わり
友達もまた
その多くが変わった

それでも
そのすべてが今もここに残っていて
時折
偶然に現れる懐かしい方々

ならばと
お元気かな? なんて
連絡してはみるが

その多くはすでに
番号違いとなり
連絡が取れない


お掛けになった電話番号は

現在使われておりません と

乾いたアナウンスが流れて来る


すると
仕方なくも
そのひとつひとつを
削除しながら

あの頃って時を
懐かしむ



昨日もまた
他の方の検索途中で現れた
それはそれはお世話になった方

でも
20年ほど前
会社は解散となり
その社長 行方不明

お元気ならば
僕の親父と同い年
91歳になっているはずで

わずかに
心配しながら掛けてみた

すると
携帯は
現在使われておりません

自宅は
違う方が出て
すいません
間違えたようですと謝った

この2つの番号だけで
繋がっていたはずなのに
残念ながら
時は流れ
途絶えてしまった

知る限り
そこへと絡んでいた方々は

すでにこの世にはなく

もう
どこからも
行方を辿ることが出来ない

長いこと
確かに気にはしていたけれど
会社を終えた中での
僕なりの気遣いは
あまりにも長過ぎてしまった

お元気ならば
それで良し

でも
もしもならば
せめて手を合わせたいが

それももう
叶わないようだ