あれから10年
呑めばお互い譲らず
殴り合いのケンカまでした仲
それでも
本当はマブダチで
いつも競い
遠慮なく言葉にした
本日は
早朝からひとり
あいつの墓参にと出掛け
人影なき墓地で
あれこれと呟き
手を合わす
酒で
命を削ったことは
分かっているが
それでもあいつには
酒なのだろう
花はどなたかが持参するはずと
いつも
酒をと備えている
もしかして
あいつを救えたのは
僕だけだったかも? と
ふと思うことがあるが
力足らずか
見過ごしてまった
あの頃は良かったな と
声に出してみるが
バカ言うなと
あいつは笑うだろう
こうして
毎月毎月
どちらかで手を合わす同期たち
男たちの別れは
やはり
辛いものだ
ご同輩たち
一緒に
年寄りになろう


