お盆中は
川や海や湖などの
水場には近づかないでねと
いつか
おばあちゃんが言ってたから
その時期には
釣りも
カヌーも
サーフィンも
一切しなかった本家の長男
そんな迷信のような習わしは
我が家にはいくつかあって
いつの時代の
どなたが根元かすらも
一切わからないまま
本家の中での伝言のように
伝わっている
そのひとつは
ケイトウの花はダメ
それから
ニンジンを栽培してはダメ
それから
それから
なんだっけ…
忘れてしまったから
僕の代から先へは
これくらいしか伝わらない
もしかすると
先祖のどなたかが
単にニンジンが嫌いだったのかも
しれない
もしかすると
ケイトウの花は
タネが沢山落ちるから
墓参に使ってはいけない
そんなことだったのかも?
しれないけれど
それらを確かめる術はなく
ましてや
それに逆らって
万が一
面倒なことでも起きたならば
それはそれで困るからと
記憶では
おじいちゃんの代には
一切 それらを省いていたようだ
今と違い
書き残す資料もまた
曖昧な時代
ましてや
口頭での伝言ゲームのような
そんな事柄は
100年200年と経つと
上手いこと伝わるはずはなく
いつか
タイムマシンでも出来ない限り
本当を知ることなく
まずは従ってみるしかない
ならば
僕もまた子孫たちに
何か言葉をと
先祖を大事にせよ!
犬を大事にせよ!
メダカを…
虫にも命が… 殺生するな なんて
わずかに思ってみるが
今の世の中
あれこれ言ったところで
残るはずもないだろうから
やはり辞めておこう
それでも
ひとこと残せるならば
一族 皆 仲良くと
お願いしたい



