昨今
命の尊さを痛感などして
虫を
魚を
生き物を…


その命を奪えない自分がいる

ただし
蚊や蜂などのように
攻撃して来た者だけは
容赦なく パチッ! とするが

それだって
通り過ぎるだけの連中には
手を出すことはしない

そう
長いこと掛けて辿り着いた命
やはり
どんな小さな者たちにも
まっとうして頂きたい



今朝は
早朝から
食事の用意をしていると
台所に小さなゴキブリが現れ
流し台でひっくり返って
もがいている

大きなゴキブリならば
いざ知らず
生まれたばかりの小さなやつ
逃げることも出来ず
そこでジタバタしている姿

命奪うのは容易いけれど
まだまだ始まったばかりの命
もう少し長生きせよと
外へと出しながら
もう我が家には戻るなよと
声を掛けた

昨今
ぱふを失ってから
命に向き合う姿勢は変わり
まるで
お釈迦さまのような気分で
虫たちを見ることばかりなり

そう
いつだったか
蓮鉢の蓮からすーっと下がり
水面へとタッチした瞬間
また
蓮の葉まで上昇した蜘蛛

その一部始終を目の前で観て
もしや
カンダタを救いに? なんて
蓮鉢の水面下を覗いてみたっけ

それから
運転中の車内でも
サンバイザーから
すーっと降りて来た蜘蛛
それもまた
ダッシュボードまで降りると
また浮上した姿

そんな光景を
目の当たりにすると
この世は僕ら人間だけの物ではなく
すべての生き物たちと
共存してこそ成り立つものだと
痛感するわけです



やがて
彼らも
僕らも
土へと返り
地球の物質へと戻る

すれば
その次には
それらはまた混ざり合って
それぞれが
それぞれの生き物へと変わる

人間に戻るものもあれば
犬かも
猫かも
虫かも
花かも… なんて

地球はまた
太陽の光を浴び
多くの者たちを生み出すわけだ

すれば
このエネルギーは永遠に巡り
姿は変われど
すべては同じ物だと
仲間だと
兄弟だと
家族だと…


僕は今

たまたま 人間で

彼らは

たまたま 虫たちで


僕は

たまたま 日本人で

彼らは

たまたま …

そんなことをふと思いながら
目の前のその命
僕の一瞬の想いだけで
決めてしまうわけにはいかないと
そんな
今なわけです

神はいないが
地球は
太陽は存在し
繰り返し動いている

僕の永遠も
どうやら半ばを越し
そろそろかと
まだまだかと
なんとなく思いながら…