奈良は時間の大きな粒子が
身体を突き抜けていく感じだと
いつか
さださんが表現していたけれど
まさにそうで
なんとも言葉に出来ない
過去から未来へと向かう強い空気感の流れに
たまらなく心を揺さぶられる
1300年と言うが
ここに
どれだけの人々が来たのだろう
そして
何を想い
何を願ったのだろう
人間たちは
姿を残さず消え去るけれど
社寺仏閣
そして仏像書物などは
永遠にそこに残り
子孫たちはそれを解釈する
きっと僕の先祖のどなたかも
同じようにここに来て
二月堂で佇んだのだろう
また1300年が過ぎても
きっとここには
心ある方々が集まり
多くを願うのだろう
しかし
残念ながら
僕らの時代からは
すべてが具体的に正確に残り
僕らは
神にも仏にも
なれないのだろう
本日の奈良は初夏の陽気
外国人たちが戻って賑わう中
鹿たちは静かに
鹿せんべいをねだり
マスクなどしてない外国人たちは
嬉しそうな顔を見せる
残念ながら
二月堂は閉鎖中
本当を知る方々は
外から耳をそば立てて
中での業を感じて手を合わしている
もちろん
夜の業は
ここにも入れず
松明すらも観れず
完全に閉鎖となるそうだ
コロナというウイルスで
1300年も続いて来た業を
止めてはならない
本当は
僕たちも
ここに来るべきではないのかも
しれないが
迷惑を掛けないようにと
そーっと
空気のように通り過ぎて観る
この数年
すべてが閉ざされた中にも
練行衆たちは耐えて来た
来年には
またあの頃のような
お水取りを再開出来ることを
心から願いながら
これぞ
この国最大の業なのだろう
そうだ
奈良の鹿の中に
ぱふと同じ瞳のがいて驚いた
犬だったら
連れ帰ったかもね
さて 帰ろう
次回は 薬師寺へ










