彼女は

友達のカミさんで


でも

もしかすると

あの日

わずかにタイミングがズレていたら

僕のカミさんだったかも… なんて


あいつと呑めば

いつもそんな話で

盛り上がった仲間たち


都合で今年は

1日遅れたから

きっと

花は入りきらないほどと思い

ワインにした


早いもので8年

元気ならば

還暦を迎えた頃



帰り際

あいつの家へと寄り

食事をしながら話すことは

やっぱりあの頃のことばかり


毎月毎月

何度も何度も

こうしてどちらかで手を合わす


覚えていた者が

出掛けられる立場ならばで

もちろん結構だけれど


忘れたくないことが

忘れられないことが

増えるばかりで

減ることはないようだ