梨の季節が終わり
そろそろ
葡萄が出回り始めた

巨峰ではなく
緑色のやつ

見るからに高級そうな
自分では買えないような
美味しいそうな


ありがたいことに
全国の古い仲間たちから
それらが届き始めて

ありがとう
元気? なんて
電話連絡する日々

こうした
お届け物の季節には
お互いの健康を確認などして

多くを思い出す

特に
地方へと戻った仲間たちには

渋谷は
すっかり変わってしまったぞ
あの頃
目をつぶっても歩けたくらい
知ったはずの街で
迷子になるぞ

あの娘のいたあの店も
勝負したバッティングセンターも
あの娘を誘い出した宮下公園も
もうないぞ なんて
バカ話は長くなる

そう
あの頃は良かったなあ と
いつも
そんな言葉で締め括り

今度
また
渋谷で一杯やろう! なんて

なかなか

叶わない言葉で
いつかまたの再会をと願う

特に
10代の終わりに
1970年代の終わりに
斜に構え
渋谷を彷徨いてた地方出身者たちは

地方へと戻り
家族を持ち
立派に厚生し

還暦を迎え
多くを懐かしんでいる

昨日今日の出来事などは
その場で忘れてしまうくせに

あの頃の
濃く生きた若さは
忘れることなく
仲間たちと共にここにある

そこへと絡んだ
酒も
タバコも 
喧嘩も 
女も
麻雀も
バイクも
波乗りも… なんて

振り返ると
やはり
あの頃は良かったなあ と
言葉になる

世の中が晴れた頃
無理してもまた
会っておきたい

オジさんになった連中と
一杯やりたいと願いながら



そう
場所は
クロコダイルが良い