3年前
そろそろ
新メンバーでもという中で
次は誰に出て頂こうかしら…なんて
僕らのホームの
噺家より面白いと評判の
オバさん席亭から相談があって
ならば
麿くん! と一押しをした
すると
直後 平日というのに
予定は合って
2人で麿くんの出る寄席へと
席亭の審査を兼ね
スカウトにと出掛けた
そう
どんなに僕が良い! と言っても
席亭の目にかなわねば
呼んでは貰えないのだ
その日は
すでにこちらに来ている
若手も出ていて
おや?
何事?
確認? なんて
戸惑いながら演じていた
麿くんは
相変わらず面白いマクラで
男女の不倫の話しを
いつもの調子で語り
会場を賑あわせる
しかして
僕らの直前の席には
どう見ても不倫カップルがいて
男側はドンと構えていたけれど
女側はソワソワし始めた
それがなんとも面白過ぎて
やっちゃったな なんて僕
でも
それは客を見て話さねばダメだと
厳しい席亭
そう
一門の師匠の会では
1000人ものキャパで
会場を暗くして
客の顔は見えなくなる
だから
目の前の見える客の表情など
気にもしていなかったのだろう
終演後
ラーメン屋で一杯やりながら
そんな話しをして
とりあえず 合格
それ以来
席亭に気に入られ
自分の会まで作ってもらい
常連となった
昨年からのコロナ禍
ホームの落語会では
客席を減らし
落語の火を消すなとばかりに
常連だけの会を
一切コマーシャルせず
こっそりと開催し続けて来た
そこへと
席亭は
麿くんを使い続け
毎週毎週
宿題まで出して
やるのは今だよ とばかり
鍛えても来た
真打ちまでには1つをと
師匠から言われていた立川流の新作も
まだまだ先だと思っていた中で
席亭からのお題付きの
月に1本なる無理難題な要望により
気が付けば 7つも出来た
それはまさに
すべてに
志の輔イズムが入った秀作で
彼の才能を知った
そう
そんなこんなしていたら
寄席が止まった昨年
なんとおそらく
日本1 演じてたのは
麿くんではなかったかと気付いた
昨今
徐々に始まった寄席で
リハビリに苦戦する方々を横目に
二つ目ながら先頭を走るのだろう
そんな最中
1番弟子をゲストに迎え
新作の会をすると言う席亭
なぜゆえ? と問うと
やはりこの世の中
1番弟子と言えども
演じる場がなくなったと
しかも
真打ちになればなるほど
失敗が出来ない
新たな試みを試す場がない
ならば
そんな場を持った7番弟子に頼んで
そこへと… ってなわけで
この6月7月8月を
1番と7番の兄弟会とした席亭
わずか15に絞ったキャパでも
アットホームな中に
常連の聞き手のプロ集団
しかも
いつもは師匠の1000のキャパは
暗闇となり
客の顔は見えないけれど
この時期
ビニールシートで仕切られてるとはいえ
わずか1M先には
その常連が並ぶ緊張感
初回はもちろん
7番の勝ち
しかして
1番も負けてはおれない
さあさあ
あと2回
楽しみで仕方がない 笑




