兄貴より上で
親父より下な
そんな世代の
斜に構えた方々に憧れた
ガキでしたね
そして
そんな方々は皆
無謀に全力で走ってピタッ! と
止まった人生ばかり
その方々の齢に並んだ日
多くを想いました
桑名さんが去って9年
誰に尋ねても分からなかった墓所
それを
やっと探し出せたのはこの春
急いで向かう予定が
こんな世の中
今日となってしまった
そして
とうとう桑名さんの齢をも
越してしまった身体
おそなりましたと一礼し
持参した 月のあかりで 献杯
ひとり
ぶつぶつと呟いてもみる
あの日
指摘されたBのコードは
確かディミニッシュでしたね
あれは今でも苦手ですよ…と
勝手に
月のあかりを口ずさむと
お前が還暦か
まだまだやな なんて
聞こえた気がして涙が出た
大阪に来る度に
素通り出来ない場所が増えたこと
そして
やはりここは
一般に知られることなく
このまま静かにと 願いながら…



