ご近所の公園は
その目の前のお宅のお爺ちゃんが
長年
我が庭のごとく
好きに沢山植え込んだ桜だらけで
その季節ともなれば
公園を包み込むように
まあ 見事な風景に変わる
そんな中に
他がすべて葉桜に変わった頃
待たせたな! とでも言いたげに
誇らしく咲く大きな桜があって…
いつもこの時期に出掛け
ありがとうと呟く
すると
どうだ! なんて
笑う声が聞こえそうだから不思議だ
そのお爺ちゃんの奥さん
そう
お婆ちゃんが一昨年の暮れに倒れて
意識のないまま入院状態
見舞いに出掛けようにも
こんな世の中
家族すらもなかなか…
時折
お爺ちゃんは
あれから
2度目の桜までに意識が戻ると良いなあと
呟いていたけれども
それももうすぐ散ってしまう
これで今
意識が戻ったならば
この1年半の時間は飛んで
あの倒れた暮れの日の記憶なのかなあ と笑う
倒れたと聞いたあの日
確かに神さまに
まだ早い
こちらに戻して下さいと頼んだけれど
意識を戻して下さらないことには…と切なく思う
次の桜には
間に合うことを願いながら…




