この 時間ってやつは
今まで 1度たりとも
止まったことなどなくて
僕らが
どう あがいたところで
今後も止まることなく
刻々と 時を刻み続けるのだろう
しかし
SF映画のように
ここ1番 大事な場面では
なんとかして時間を止めて
出来れば戻して
出来れば あの日に
出来れば あの娘に なんて
叶うはずのない願いを唱え
それでも
動いている時間の中で
また時間と戦う
でも
本当は
この時間は
気付かない内に
何度も何度も
止まっているのかもしれないけれど…

時折
UFOを見掛けたと話す方々
ならば
何らかの
超次元な現象が起こっていても
不思議ではなくて
すべてが止まったならば
僕らもその時止まっているはずだから
気付かないだけなのかも…
運転中に
ふと我に返って
あれ?
今まで何を? なんてこと
あったでしょ?
それよ それ!!
もしかすると
その瞬間が…かも?
高校3年の夏に
早々と試合に負け
早々と部活を引退した
ならばと
受験勉強もせず
斜に構えた仲間たちと
サーフボードを抱え
夜の竹芝桟橋から東海汽船に乗り込んだ夏
台風の影響で
前日の船は欠航となって
僕らの船は倍も乗り込んだ満席中の満席
部屋も座敷も場所はなく
仕方なくの甲板だった記憶
おまけに残った波の影響で
揺れに揺れて船酔い者は続出し
かなりキツイ旅のスタートだった
それでも
寝ずに明かした船は
早朝の新島へと着き
さあ 物語の始まり始まりと
多くのことを期待した
海へと出れば
誰かが持ち込んだラジカセが鳴り
リアルタイムで
時間よ止まれ が流れていたっけ
仲間の誰かが
声を掛けた綺麗な女性たち5人組
もう社会へと出ていて
3つ年上だった
そのあたりの記憶は定かではないけれど
多分 みんなで呑んで騒いだのだろう
わずか1週間
毎日 下手な波に乗り
呑めない酒を舐めて酔って
真っ黒な身体は火照り
それでも何も起こらなかった純情さ
先に帰ると言う前の晩
その中の
そりゃあベッピンの彼女がそっと近づいて来て
またね なんて
外した指輪をチェーンに通して
首に掛けてくれた
えっ? って問うと
次に会うまで預けとくね なんて…
でもそれだけ
時間よ止まれ なんて願ったけれどね
都会へ戻れば
都会の顔をする女たち
ましてや 3つも上のOLたち
大人だったなあ
まさに
🎵 夏の日の恋なんて
幻と笑いながら… 🎵 なんて
この曲を聴くと
そんなことをいつも思い出す
そんな日から
40数年もが経ち
気が付けば ジイジなんて呼ばれる今日
彼女もまたどちらかできっと
イカしたババアになっていることだろう
もう記憶の中での姿も表情も
薄れてしまったけれど…
そう
時間は止まらずに動いている
齢を追うごとに速さを増しながら…
