その方は
高齢の為
否応なしに
それらを出品したと笑う

そう
若さゆえ
あれこれの欲を持ち
集めた多くのコレクションも
そろそろ
手放す時分だと言う

どれだけ高価な物でも
どれほど貴重な物でも
永遠に持ち続けることは出来ない

ならば
心ある方に
それらを手渡して繋げて頂きたい

そう思うのが常であり
また
それでなくてはならない

おかげで
長年探していたそれを手にすることは出来たけれども

やがて
その時は僕にも訪れて
同じことをせねばならんのだろう

そう
自分の物であって
自分の物ではなく
ひとときだけ
世間からお借りしているものなのだ

もしも今
僕に
もしものことでもあらば
どうぞ
すべてをご自由に なんて
家族には話してはおるが

そういった
どなたからか伝わった物だけは
心共にするどなたかへ
伝えて頂きたい

社寺仏閣の良いところは
永遠にそこに残り
未来の人々にも同じ姿を残すことだと言う

人間たちの良いところは
すべての姿を消し去り
何も残さないところだとも言う

そんなことを
わずかに思いながら

さて 師走…