僕たちが

35年もの間

抱きしめるように守って来た

わずか4枚のLPレコード


そして

もう会えないと思っていた憧れは

目の前でこちらを向いて微笑んでいる






35年 信じて待てば

こんなことが起こるのだと

あの頃の僕たちに知らせたいけれど


先立ってしまったあいつなら

きっと

嘘だよー! って笑うだろう


そう

この僕だって

今まだ夢のようだから…




そのアルバムの曲を

その順番通り歌うなんて

願ってもないライブだと

ウキウキしていたら

なんと

こんな世の中


それでも

わずかな席とライブ配信とで

そのライブは現実となり

先週末と今週末との

2夜に渡って

その1枚目のアルバムは蘇った


そう

僕ら会場に駆けつけたわずかな数のファンは

その証人となったのだ


と言うことは

あと3枚

そう

この企画上

あと6回はライブがなくてはならない


なんて思っていたら

来月も! なんて言葉


これでまた

楽しみを抱えながらやって行ける


ありがとう

ありがとう

ありがとう




わかっていたけれど
目の前で
この曲を歌う姿を
直視することが出来ず目を閉じた

ここで心決めなきゃ
泣きを見るのはどちら? なんて…

なんとも遠い
あの頃という時間の中で
笑っていた彼女が
突然現れたような錯覚で
身震いなどした

人は時折
自分の物語を
どなたかの歌の世界にダブらせて
黄昏れることがある

そのヒントの多くが
このアルバムの中の曲には
沢山隠れていて
わずかに重なる自らの経験を
増幅させて歌に閉じ込める

すると
その瞬間に
あの日あの時あの場所へと
連れ去られて涙する

年齢と共に
涙腺は弱くなり
どなたにも隠すことなく
遠慮なく涙する

時間は容赦なく過ぎて
取り巻く環境を
引き留めることも出来ず流れ去る

生きるというのは
こういうことかと
今頃
改めて思いながら…