昨今
ヒマあらば
どちらかの霊園を彷徨うことがある

巨大なその霊園を
宝探しの如く
わずかな資料を頼りに
ひとり ぶらり 彷徨う

多くの著名人と
1対1 の時間が欲しくてと

探し出した喜びと
その場で
何を感じ
何を思うのか
それが楽しみで

命をまっとうした方ばかりではなく
命を投げ出した方
命を奪われた方… と
さまざまな場面と
その日の心境までもが
一瞬 心苦しくもなる

最近では
霊園の管理事務所に
すでに地図まで用意されていて
それを頼りに
多くの方が彷徨う姿を目にするけれど

遺族の希望により
そこに掲載せれず
また 名前すらも
ひっそりと本名だけ刻まれた墓石を
探し回るファンも多いと言う

僕もまたそのひとりで
オープンにされたそれらは
ほぼすでに回り切った

ならばと
少ない情報を頼りに
その巨大な霊園を歩き回り
ひっそりと佇むそこで手を合わせ


何かを感じ
何かを呟き
誰に知らせるでもなく
わずかに誇らしくも思い
ではまた と去るだけな時間


 

憧れた方々は
いつもそこにいて
時間は
時代は
過ぎようとも
その姿を変えることなく
僕らの頭の中でいつまでも
輝きを放つ

もちろん
誰でも良いわけではなく
憧れた方々をと
先にあれこれを学んだ上で
墓石に佇むと
多くのことが
目の前の本物と交差して
何らかの言葉を引き出す

その言葉を
その場で吐いてみると
更に感情は高まって
一瞬 時空が飛んだ錯覚まで見えて

やはり
生きねばと
命 まっとうせねばと
自らに言い聞かす

もちろん
その周囲に眠る方々にも
敬意を払い
多くの先駆者たちのおかげで成り立つ今に感謝して

子孫へと無事に繋げる
手渡す世界を
今1度心配しながら
今の世相を嘆くこともある

10人10色
生き方は人なりにあれど
道を外すことなく生きたならば
時代に名を残すことなく生きたとしても

いずれどなたかが
こうして訪れ
何かを思ってくれるのだろうと…