時折
ひとり 谷根千をぶらつくと
最後には
根津神社へと向かっていて
途中
談志師匠がフリマを開催していた
自宅マンション前の歩道に佇み
かつてそこにいた
師匠の姿を探すことがある
すでに
公衆電話はないが
雨樋のパイプは残り
確かここだったよな なんて
確認しながら
買い求めた師匠の私物に
師匠は命を吹き込むように
ねだったサインを書き入れながら
威勢良く 毒を吐く
そんな姿が
懐かしくも 嬉しく蘇る
時は
思ったより早く過ぎて
年々 その急ぎ足は速さを増す
こうした
僕ら証人ですらもまた
そろそろ… な時分なようだ


