スターは確かに多かれど
スーパースターはこの方だけで
70才 あとどのくらい? って思いながら。。。


思えば40数年前
そう 中学に入った頃
斜に構えた先輩たちに押し付けられた キャロル

フォークが好きだった小僧は ロックへと迷い込んだ

安物の革ジャンを羽織り
雨の野音へと連れられ
身震いしたのは 解散コンサートだった

そんな日から
追い掛け続けたその男は
もう誰も追い付けない孤高のスーパースターとなって
今頃 なんだか誇らしく当時を振り返る

しかして時間の速さと戦いながらも
気が付けば 70才

僕らも同じだけ齢を取り
わずかづつ 仲間たちは こぼれ出してしまった



こうして今年も やって来たけれども
ここ数年は
あとどのくらい?
あと 何年?
あと 何回? なんて
探る気持ちを抑えながら
えーちゃん! えーちゃん! って叫び
溢れる熱気を冷ますように
その会場を後にする




仲間たちと 帰り際に立ち寄る居酒屋で
また来年! なんて口にするが それは確約されたものではなく
もしや まさか これが最後かも? なんて口に出すことなく思い ビールを流し込む

年に1度の 僕らの年末の行事
これが終わると 今年もやった感ともなって
わずかに
来年を占う




ー追伸ー

あの日 僕にロックを押し付けた先輩たちも
もう 皆 先立ってしまった

まるで 置き土産を残された中で
あの日 恨めしかった心は
早い時期に感謝へと変わり
今はもう 宝物となった

振り返ることが増えた昨今
やはり 昭和は今よりも
遥かに良かったなあと
また 今日も振り返る