その日
早朝からそこへと出掛けると
すでに多くの花に囲まれ
持参した花の置き場すらない墓前
更には 今しがた どなたかが帰ったばかりのような
点したばかりの線香が備えてあって

これは 
志の輔さんかな?
談春さんかな? 
志らくさんかな?。。。なんて
嬉しくなって手を合わせる



毎年 この日には仕事を休んで 
やっと手に入れたチケットを握りしめ
その会場の前にと ここを訪れて 勝手にご挨拶などする


本駒込の駅を降りて
本郷通りをてくてくと東大方面へと歩くと 左手に
なんだか派手なオッサンのオブジェが見えてくる

一礼し 山門を潜り
本堂でまた一礼し
大好きな師匠の元へと急ぎ足



墓石には
立川談志 と誇らしく刻まれ
立川雲黒斎家元勝手居士 などと これまた らしい戒名が嬉しくもなる


もうすでに
何度も何度も訪れてはいるが 
不思議なことに いつも一瞬の違いで
どなたとも一緒になったことがない
心して来たのならばと
師匠の粋なはからいか
1対1の時間を下さった のかもしれないとも思うが
皆 長居をせず さっと手を合わせ去るのだろう

すでに目の前で燻る線香の具合で わずか数分違いと察するけれど
僕もまた そこに佇むことなく さっと失礼するから きっと皆 そんなことなのだろう




昨年から
立ち寄る場所が増えてしまった
一昨年のその会では
体調を気遣いながらその舞台にいた 左談次さん
明日からまた入院だと
師匠の寺が見える病院だと
笑っていた顔を思い出す

お迎えに参りました なんて
おこがましいけれど
大好きだった笑顔を思い出しながら手を合わせる



早めに会場へと入ると
まずは 
今年も師匠の千社札を買い求め
その後 他の物販に目を通す


今年は 談志語辞典 なる
本日発売の談慶さんの本を頂き ロビーのソファーでペラペラ巡り出すと
慌てて 談慶さんが飛び込んで来て
どうなさいました? と問うと 急遽 急病で倒れた 談笑さんの代演とのこと

これまた心配などしながら
緞帳は上がり
今年も ここにいることの幸福感に浸りながら
年中行事をまた1つ終え
さあ また1年 頑張るぞ! なんて
フル充電は完了したわけです



時は止まることなく
容赦なく流れ去る
あの頃 若手だったはずの僕らですら 気が付けばもう 残りの時間は軽くなってしまった

ならば今をと
今出来ることを
思い立ったまま感じたいと
遠慮なく 好きと思える側へと 
この身を寄せる

まずは 今 
立川流の若手の中でも 特に応援している 志の輔さんの7番弟子
志の麿くんの 真打ち昇進の席までは なんとしても
元気でいたいと。。。

立川流 バンザイ!



--追伸--

僕らは
談志と 志ん朝との
これ以上なき噺家に間に合った世代

それは今
志の輔 談春 志らく 正蔵 。。。と繋がって

更には
三三 一之輔 白酒 。。。

談志 志ん朝 はもう出て来ないと思っていたけれども
もしかすると
どなたかが化けるのかもね?

さて
談志まつり があるのならば
そろそろ
志ん朝まつりも お願いしたい なんて。。。