古い古い
そりゃあ~古い
アルファロメオを手に入れたのは
社会へと出たばかりの頃

それまで
フルロ~ンを組んで飛ばしてた イノチェンティのミニは

真夜中の環八でのレ~スで
スキャットでチュ~ンしたワ~ゲンに負け
おまけに
ちょいと
クラッチミスまでして
ミッションが逝っちまった

修理代を捻出出来るはずもなく
ならば
また
国産の2TGに逆戻りかと嘆く中で

その修理屋さんに
入ったばかりだという シルバ~のボディ

当時ですら
少々 古いが
まあ~
なかなか イカした姿

これならば
素交換でも良いよ って
修理屋のオヤジさん

そう
まだまだ
ロメオの人気がなかった頃

その
1750GTヴェロ~チェは
輝き始めた

 

 

しかしながら
古いイタ車

ドアの底には
トランクには
雨漏りで 水が溜まり
錆び出してたわけで

ところが
このエンジン
ツインカムで
おまけに
ウエ~バ~の4連装

尚も
タコ足に
フライホイ~ルまでも

アクセルを踏み込むと
タコメ~タ~は
ロ~タリ~並みに勢い良く 吹け上がり

リアタイヤは
煙を残して走り出す

こりゃあ~面白い ってもんで
仲間から譲ってもらった 
ピレリ~のP7を履かせ
ボディの色をも 白く塗り替え
さっそく
環八へと戻った若造


その頃から
夜中の環八での規制は強化され
おまわりさんたちは増え

なんだか
やりづらくもなっちまった用賀近辺

ならばと
場所を第三京浜へと移し

すると
横浜ナンバ~の連中が増えて

とおおお~~~ぜん
アメ車が参戦して来たわけさ

特に
ケツを上げたカマロに
おぼっちゃんたちのコルベット

確かに速いが
あの重いボディ
1750ccで 軽くぶっちぎる

でもでも
ずるいかな
ポルシェ って連中

ロ~タリ~よりも
遥かに軽やかに吹き上がるエンジン

911 ってやつには
とてもじゃあ~ないが 敵わない



そんな朝の帰り道
環八で並んだのは ペッタンコの箱スカで

なんだか
大きくキャブから吸い込む音に
デュアル管からの
これまた いかした低音

でもでも
負ける気などなく な若造は
ドカン っと
アクセルを踏み込んだ

すると
ちょいとばかし
クラッチを滑らせながらも
圧勝~~~

ところが
後をピッタリとついて来た 白いポルシェ

911かな? って思い気や
あらまあ~
73のカレラ

いとも簡単に抜き去られ
おまけに
止まれ止まれ と手を出され

次の信号の手前の路肩に
止められ
少々
腹をたてながら降りていくと
先に降りて近づいて来たその男は
なんとも
カネ持ちそ~なオヤジ

でも
良い感じで微笑んでいて

おいおい
そのロメオ
そんな乗り方しちゃ~ もったいないぞ って

それに
煙 吐き出し始めてるから
ちょいと調整してあげなよ って

なんなら
僕ん家
すぐそこだらか
寄ってかないか って~も

なんだか
男に軟派されたのは 初めてだったけれど
まあ~
悪い人ではなさそ~だし

それに
その 73のカレラに
大変 興味があったもんで。。。
 


そこは
環八からちょいとばかし入った
杉並の高級住宅街

自宅のガレ~ジには
ベントレ~があって
ディノがあって
ロメオの2000GTVに
ストラトスに
930タ~ボに
そのカレラ

あっちゃあ~~~

あるべきところには
あるもんだ と
驚いた以上に

その
カレラの助手席から降りて来たのは
女優とゆ~か
歌手とゆ~か
おいおい 有名芸能人

あ~あ~
こりゃあ~ エライ場所に紛れ込んじまったと
嬉しさ半分
不安半分な中で

ちょっと
ボンネット開けてみなよ って

すると
その裏手から
なんと
その方の お抱えメカニックなる者が現れて

なるほど
キャブですね

それに
カムかな? って

とりあえず
チョコチョコ っと調整してくれて

なんだか
得した気分

その後
何度かお邪魔してはみたものの
ど~考えても
違う世界

それに
女のことは
ナイショで頼むよ って念を押され

わかりました って言ってはみたものの
近くの仲間たちには
そんな話題を話しちまったもんで

そろそろ
深入りする前に って
出入りを遠慮した若造


その後
数年が過ぎ
なんだか 気になって気になって
近くを通ったついでにと
ちょいと寄ってはみたものの
すでにそこは もぬけの殻

なおも
差し押さえ みたいな看板までも

そして
その女優さんも
気がつけば
今では
すでに 
TVで見ることすらなく。。。

人生 ってもんは
そんなもんか って

良い時代は
そ~ 長くは続かない って

あれから
35年もが過ぎた今ですら
時折
思うわけで。。。