「プーチンロシアのせいで、グローバル化が進まない…」
長男が通う演劇研修所の先生方がそう呟いて嘆息していたそうです
「グローバリスト」=「戦争屋」=「悪の枢軸」と、思っている私にとっては、耳を疑うような発言ですが…
先生方にとっては、プーチンロシアは、「戦争のない理想社会」の実現を阻む「憎き悪者」なので、そう思うのも無理からぬ話です。
(でも…私としては、先生方がお嘆きになるほど世界の「グローバル化」が進んでいないのだということと、それを阻んでいるのが誰あろうプーチン大統領なのだ…という事実が確認出来て嬉しい限りでしたが…)
そんな先生方が決めた次回の公演テーマは「沖縄戦」…
なので、長男を含めた研修生たちは、公演前に勉強のため沖縄へ行くこととなりました。
長男は、戦争の話を聞いたり、実際に沖縄の方々が大変な目に遭った現場を訪れたりと、色々な体験をさせて頂いて、とても刺激を受けたようで、興奮して私に色々話してくれました。
戦争話の語り部には「感情的になる人」と「感情的にならない人」の2通りの方がいらっしゃるそうで…
面白いのが、意外にも、情感たっぷりに思い入れを込めて語られるのが「戦争未体験の方」で、逆に「戦争体験者の方」の方が、淡々と語られていて決して感情的にならないのだそうです。
「だから、お袋のあの時の話と同じだよ。」
と、長男が…。
あの時の話とは、私の姉が亡くなった時、無惨な遺体を目の前にしても私が表情一つ変えず、涙も流さない様子を見て、隣にいた刑事さんがしてくれた話です。
「こういう時、ワーワー泣いているのは故人と遠い関係の人ですよね。
本当に近い人は全く泣かない。だから、近親者が誰か直ぐに分かるんですよ。」
私は、姉が亡くなっても一切泣くことはなかったので、(冷たい人間なのかな…)と、罪悪感を持っていましたが、刑事さんに「まあ、そういうもんですよ。」と言われて救われた思いでいました。
今でもその話は、とても心に残っています。
長男は、戦争体験者が全く感情もなく、淡々と語っている様子を見て、私がしてあげたその話と重なり興味深かったのだそうです。
「淡々と語られるんだけど、不思議と戦争体験者の話の方が面白いんだよな~」と、話していました。
なるほど…確かにそういうものかも知れませんね
あと、実際に沖縄の方々が大変な思いをされた現場の見学もととても印象深かったのだそうです。
第二次世界大戦末期、米軍の沖縄上陸がはじまると、人々は「ガマ」と呼ばれる自然洞窟に身を潜め、不衛生で真っ暗闇な洞窟で何ヵ月も立て籠ったのだそうです。
「そこでみんな自決しちゃったんでしょ?」
と、私が聞くと
「そうじゃないんだよ。
出ていけば、女は乱暴されて、男は殺されるって信じ込んでいたからみんな自決したんだけど、助かった所もあったらしいんだよ。」と、長男。
聞けば、生死を分けたのは、たまたまそこに、昔ハワイに住んでいた人がいたから、ということだったのだそうです。
「出て行ってもアメリカは絶対にそんなことはしない。大丈夫だから。」と、皆を説得して出て行き、助かったのだそうです。
↓その時のことを伝える動画
沖縄の方々は、「アメリカに絶対に酷い目に遭わされて殺される」という痛ましい現実を想像していたのに、実際訪れた未来は、全く想像だにしない「思いもよらない未来」でした。
よく、「現実は自分の意識が作り出している」という話を聞きます…
しかし、実際には、それに反して「思いもよらない未来」という現実の方が多いのでは?と、思うようになり、最近では前述の「現実は~」の考え方に疑問を持つようになっていました。
↓そのことを書いた過去ブログ
そして、また今回初めて「生死を分けた二つのガマ」の話を聞いて、沖縄の方々が体験した「思いもよらない未来」を知り、更にその気持ちを新たにさせられたのでした。
※すみません…事情により一旦削除後、再投稿させて頂きました。「いいね」を下さった方申し訳ありませんでした