ボディービルダーというと、肉を毎日モリモリ食べている…というイメージですが…
現役最高齢(85歳)のボディービルダー金沢俊翼(としすけ)さんは、50歳から30年以上も肉、魚
、乳製品
のタンパク質は一切摂っていないそうで…
食生活は、玄米、十六穀米、納豆、卵入りみそ汁、フルーツ…。
なのに、見事なこのボディー



「何歳でも挑戦できる」 肉を食べない85歳のボディービルダー
「昔は粗食だったが、お年寄りは病気知らずでした。
日本人の腸には日本食が最も適している。
肉や魚を食べなければ筋肉は鍛えられないという世の中の常識を覆したい。
日本食の素晴らしさを世界に伝えることも私の役目」
…と笑う
素晴らしい
宮崎大学の島田彰夫先生の
『伝統食の復権』(東洋経済)
という本には、
「ヒトという動物の食性を文化を取り除いて(道具も武器もない裸のヒト)純粋に生物学的に考えてみた場合、その状態で入手できないものは食の対象にはならない」と、書いてありました。
…と、なると真のヒトの食性とは何になるのでしょうか?
何も持たずに裸で手に入れられるとなると…
まず牛豚
は無理。
鶏は何とか捕らえて殺せたとしても、そこから肉を引きちぎる歯や爪がありません。
島田先生によると、ヒトは動物としては非常に頼りない能力しかもっておらず、逃げて行かない、襲われないという食べ物しか得ることが出来ないとか。
そうなると、生物学的には『植物』がヒトの正しい食性…ということになるらしい…
とりわけ、ヒトの消化酵素はアミラーゼ(デンプン分解酵素)の活性が高い
これは、ヒトの食性にとってデンプンを多く含む穀類やイモ
が非常に大切であることを示しているのだそうです。
私は以前、タンパク質への疑問をブログに書いたのですが…
ゴリラは、果物ばかり食べてなぜあんなに筋肉隆々なのか?
昔の日本人は、低タンパク、低脂質、高糖質、塩分過多でどうしてこんなに筋肉隆々なのか?
パプアニューギニア高地人は、毎日サツマイモばかり食べていて、筋トレもしないのに、なぜ、こんなにたくましい見事な身体をしているのか?
答えは、腸内細菌にあるらしいのです。
ゴリラも昔の日本人もパプアニューギニア高地人も糖分をアミノ酸(タンパク質)に変えてくれる特殊な腸内細菌を持っているらしい…
普通、私たちが口にする肉などのタンパク質は消化吸収が非常に難しい…
分子同士が強力に手つなぎしているので、これを切るハサミの役割をする大切な酵素を大量に浪費することになる…
そして、消化吸収に何時間もかかる…
非常に効率の悪いタンパク質…
でも、この糖分をアミノ酸(タンパク質)に変える腸内細菌に作ってもらったタンパク質は、私たちが直接摂取したタンパク質(肉類や乳製品)よりも消化吸収がよく、すぐに私たちの筋肉や血液となり、とても優秀なんだそうです
だから、ゴリラや昔の日本人やパプアニューギニア高地人は肉を食べなくても、筋トレをしなくてもこんなにいい身体をしているんですね!
ても、今の日本では…
文明開化とアメリカによる戦後の食糧戦略により、1200年かけて築き上げた伝統的な食文化があっという間にメチャクチャにされ、日本人が当たり前に持っていた、この貴重な腸内細菌も絶滅寸前らしいです
腸内細菌と脳は密接に関係していると言われていますが…
だから、日本人の精神性も肉食文化が進むにつれどんどん劣化していったのかな?
…と、そんなことを色々考えてしまいました