「国産車はもう買わない。」と言っていたのに、なぜメルセデスベンツE320を売って、
三菱ミラージュに変えたのか?
自分でもじっくり考えてみた。
E320は本当にいい車で、毎日乗るたびに「いい車だなあ、楽だなあ、優れてるなあ、完璧だよ・・・」と独りごちながら運転していた。
でも、もう13年目の車だから、そろそろ故障も出始めていた。
車検ももうすぐだ。
この車検時には25万円ほどかかってきたが、今度は(もし何かがへたっていたりすると)40万円ほどになるかもしれない。
新車に変えよう。
年金生活になったから、なるべく安く、維持費の安いものがいい・・・
とりあえず、試乗したのはMINIだ。
300万円近くかかるなら、国産なら中型車が買える。そもそも車は安くなければならないと考えているから、200万以下で探したい。
MINIに乗ってみて、一応ゴーカート並みの面白さはあったが、あの値段を払う気にはならない。つまり、それほどの良さは感じられなかったのだ。
だからといって、昔のオースティン・ミニを買う気にもならない。中古で、ヴィンテージものはまたやたらと金食い虫だからだ。
MINIなら昔のものの方がいい。しかし、買わない。
今度買う条件は、
前提条件:車椅子の年寄りを後席に乗せて、車椅子も荷室に積む。4,5人乗りで4~5ドア車。
(1)新車。
(2)わが駐車場(立体)の寸法は幅X高さX奥行き=1850x1550x5050である。
特に、高さが1550㎜以内でなければならない。
(3)小さい車であること。
(4)車重が軽いこと。1トン以内。
(5)スポーティーな運転フィール。なるべくマニュアル車。
(6)なるべくハイオクでなくレギュラーガソリン。
(7)HVやEVでないこと。(これは車重に関わる問題)
(8)200万円以内。なるべく150万円以内。
そこで、HONDA FIT13G, MAZDA DEMIO 13C, SUZUKI SWIFT SPORT, TOYOTA 86, SUBARU BRZ, TOYOTA AURIS, LEXUS CT200H と立て続けに試乗してみた。
(ホンダの場合、N-BOXが全高が超過して選べないが、N-Oneまで立体駐車場無視なのは片手落ちだ。なぜわざわざ顧客の数を減らそうとするのか、理解に苦しむ。マーケティングがなってない。N-Oneが1550mm以下の全高なら候補に入っていた。)
PEUGEOT 208, 308, AUDI A1, A4, FIAT 500, Alfa Romeo Giuliettaも見た。
しかし、どうしても決められない。何かが引っかかるのだ。
なんでだろう。
国産車は、いつも言っていることだが、デザインが下手すぎる。エンジン音がつまらなさすぎる。味がない。
それじゃあ、イタ車かフラ車、またドイツ車か・・・いや、もうそれはやめよう。国産車の2~3倍以上の値段がまずしゃくにさわる。
しゃくにさわるのは、そればかりではない。
欧米車はデザインが良く、味があり、完璧なアイコン性(すぐそれと分かるメーカーごとの特徴)があり、言うこと無しなのだが、実はそれが「不自由」に感じるのだ。
自分で作り上げていく楽しみでなく、完璧なものを使わせて頂く・・・というようなところ、それが嫌なのだ。
老後の楽しみは、不完全なものを少しずつ手を入れながら、愛でて作り上げていくように楽しみたい。日本猫の捨て猫を助けて世話し、一緒に日向ぼっこしながら遊ぶような感じで・・・
そういう国産コンパクトカーがないものか、
・・・で、見つかったのが、条件ぴったりのフィーリングを持つ新型ミラージュだったのだ。
実は、これはタイで生産された逆輸入車であるのだが。
思いがけないほどフィーリングが良く、それに、安い!!!のだ。
自然吸気エンジンの999cc3気筒のリッターカーで、870kgしかないのだ!!!
これは試乗してみて、すぐに感動もので、気に入ったのである。
うちの年寄りの介護車椅子もちゃんと載せられる。後席の足下もゆったりしている。これなどはタイでは後ろにしっかり3人以上(!)が乗るかららしい・・・(ホントかね)。
(デザイン、設計開発は日本です。)
それにしても、若い頃から、テリー伊藤流に言うならば、ずいぶんと「間違いっぱなしの車選び」をしてきたなあと思う。しかーし、それらはすべて、実に楽しかった!!!
買った全ての車は、買ってよかったと思っている。
15台中、少しばかり写真で並べてみる。
20代で初めて買ったのは、ホンダ1300クーペ7だった。本田宗一郎こだわりの空冷マシン。(2010年夏、ツインリンクモテギのコレクションホールにあったのを撮影。)これは国産車で唯一美しいと思った。いくら乗っても飽きなかった。
CIVIC TYPE-R FD2 こいつはすごいエンジンだった。歳も食っていたので、ちょっと手に負えない感じであった。
BMW Z3これはおしゃれだった。
轍を踏むとハンドルが取られそうで、必死に押さえつける必要があった。オープン走行が冬でも気持ちよかった。
メルセデスベンツC180コンプレッサー・ステーションワゴン。Z3の次に買ったもの。親の介護が必要になり、急遽買い換えた。
HONDA インサイトとVWニュービートルカブリオレ。
インサイトはシートが合わず、腰痛に悩まされた。
ニュービートル・カブリオレは近所の子供達が寄ってきて、「可愛い」と言いながらボディーを撫でてくれた。
今度のミラージュは、わが愛車歴の中で、どんな存在になってくれるのだろう。
楽しみである。
ともかく、身の丈に合った、無理のないスポーツ度をそこそこ見いだして行けたら、と思っている。