今月の特徴は菖蒲、薔薇、牡丹などを描いた花鳥版画。蛍狩り、若い男女の初夏の風俗や雨の情景を描いた作品、夏の訪れを感じさせる作品など。
歌川広重の花菖蒲に白鷺
広重は、歌川豊広の弟子。役者絵や美人画を描く一方、名所風景画で知られています。
歌川広重の朝顔に鶏
鶏と朝顔、番傘が、画面の右上から左下へすっきりと配置され、絶妙な構図で描かれています。一見,漢詩のように見える賛には、万葉仮名で「鳴けばこそ別れをおしめ鶏の音が聞こえぬ暁もながな、と記されています。鶏の鳴く明けの方に別れを惜しむ内容の和歌です。
歌川広重の黄蜀葵に瑠璃鳥
歌川広亥重の菖蒲にかわせみ。翡翠