Q

石川啄木の短歌の話で質問です。
「やはらかに 柳あをめる 北上の 岸辺目に見ゆ 泣けとごとくに」
という短歌です。
この短歌の背景を教えてください。歌の背景の意味が自分でもわからなかったので、よく意味がわからない場合は、予想でこういうこととかで答えてくださってもよろしいです。
もし時間があれば、句切れと表現技法も教えてくださると尚いいです。無理な質問ですが、よろしくお願いします。

 

A

啄木が東京でふるさとの風景を心に思い描いて詠んだ歌、というのが普通の解釈です。
心で見た風景だから、「目に見ゆ」と詠んでいるのです。「目に見える(ようだ)」というのは、眼前でなく心の目で見えたからこそそう詠んだのです。
句切れは四句切れ、五句目は倒置法ですね、倒置されて、意味上は初句につながります。
「まるで私に泣きなさいとでも言うように、柔らかな色で、柔らかに揺れて、川岸の柳があおあおと揺れている、そんな風景が、故郷が懐かしい、今は東京にいて、都会にいて、実際には見えないけれど、思い出してしまう、今頃故郷はそんな季節、思い出すほど恋しく、懐かしくて泣けてくる事だ」
抒情的な歌です。