Q

バグダッドの靴磨きについて、
物語終盤でアフメドは強い後悔をしていたが、どうすればアフメドは後悔せずに済んだとおもいますか。

 

A

3日前にも同じ内容の質問がありました(表現は少し違います)
同じ人かどうか存じませんが、違う方として回答いたします
「お母さんを信頼し、ムニール叔父と仲よくすればよかった」「せがむ妹を一緒に連れて行ってやればよかった」「抵抗ビラを持ち帰らなければよかった」「連行されていく叔父さんに一言お詫びが言えればよかった」
さまざまに答える事はできるでしょう
作品を丁寧に読みさえすれば優しい課題です
以下補足です
私はこの問いには根本的な疑問を覚えます
上の答えは、ミクロに見ればすべて妥当かも知れません
そもそもこの問いは【モハメド少年の後悔は、彼自身の行動に原因があり、彼に責任がある】ということを前提としています
しかしそもそもこれらはモハメド少年に責任のあることですか
問いと前提は【外国軍の侵略と占領というマクロな状態がなければ、彼の後悔はそもそもあり得たのか】という根本的な疑問を回避しています
外国軍の侵略と占領に、モハメド少年は何の責任もないはずです
外国軍の侵略と占領というマクロな状況がなければ、彼の後悔はどれも起こり得なませんでした
それを不問にしてこの問いを考えることが、この作品の理解につながりますか
逆にこの作品の理解を阻害しませんか
私がかりに学校現場でこの作品を教えるならば、この問いを生徒に与えることはしません
これは教師用指導書に用意された問いであり、あなた方の教師はそれを生徒に丸投げしたのでしょう
私は、教師用指導書の執筆者も、あなた方の教師もともに、この作品を教える資格はないと思います
アフメド少年が上の4つを満たす賢い行動をかりにとっていたとしても、彼の家は破壊され、家族は連行され、殺され、彼は別の何かを後悔しなかったと、あなたは思いますか
私は、アフメド少年が後悔しないくて済む道はただ一つだったと思います
それは、下の画像を御覧になって、あなたがご自分でお気づきになるべき事です
それが、あなたがたが2024年5月にこの作品を読み、学ぶ意味だと私は思います