Q

握手という中学3年生の国語で習う作品についてのことなのですが、
「私」は「ルロイ修道士」が病気だと気づきましたが、どうして病気のことを聞かなかったのですか?

 

A

「病気だと気づきました」か?
確かに「病気ではないかと疑った」とまでは読みとれます
しかし、「気づいた」とまで読み取れますか

「あなた(先生)、ひょっとしてどこかお悪いのですか」
あなたはそのように尋ねるのが当然であろうとお考えになられたのですか
中学3年生であれば、無理もないかもしれません
しかし、大人であれば浮かばない疑問です
人には遠慮というものがあります
久しぶりに遠くからわざわざ訪ねて来てくれたかつての恩師に、ふつうは尋ねないものです
かりに、尋ねたとしましょう
たとえば「はい。実はがんでステージ4です」などと答えられたら、どう返事ができるでしょう
それ以前に、かりにそうだったとして、相手は正直に真実を答えるでしょうか
大人はそういう想像をしますので、ふつうは真っ直ぐに尋ねたりはしません
以上の説明でお分かりいただけたでしょうか