Q

今にも続く日本人らしい感性とか、考え方とかがわかりやすく見られる古典作品ってなんでしようか?ジャンルは問いません。
古典は国語教育に必要だ、というテーマで課題レポートを書きます。
いろいろと理由はあると思うのですが、私は、
・将来役に立つかではなく学習する過程が重要だ。
・学んだ経験から古典への認識を持つことができて日本人としてのアイディンティティが持てる。
というのを理由にしようと考えています。
そこで、実用例として実際の古典作品を出したいと考えています。
理由も一緒に教えていただけると嬉しいです。よろしくお願いします。

 

A

「日本人としてのアイディンティティが持てる」ですか
日本の公教育を受けている人の中には、外国籍の人もいれば、外国にルーツを持つ人もいます
日本の公教育に日本古典が含まれるのは、日本という国が彼らに「日本人としてのアイディンティティを持たせる」ためですか
それは、大日本帝国時代の八紘一宇という考え方とどこがどう違うのですか
端的に言って、あなたのお考えは21世紀の世界にふさわしくはないし、子どもの権利条約にも、日本国憲法にも反するお考えであると思われます
以下、回答します
ご質問にお答えすることは、人権尊重の立場から致しかねます
まずは、「ある種の感性とか、考え方」が、「今にも続く日本人らしい感性とか、考え方」であるということを、あなたご自身が古典作品から見つけ出し、それが「日本人らしい」ことをご説明なさるべきではないかと思います
それがおできになれば、それでもうすでに課題(公教育で日本古典を学ぶ意義>日本の伝統の理解)には応えているように思います

今なお広く読まれていたり、追体験する人の多い古典作品としては、松尾芭蕉や万葉集などが挙げられます
他には平家物語や三大随筆、西行や良寛等があります
新刊案内のリスト(TRCなどの)に現代人の古典に対する興味や共感のありかが示されています
かつて正岡子規が短歌革新運動をした時に称揚したのは万葉集でした
公教育における古典教育の意義についてのあなたのお考えには同意しませんが、日本の古典作品に日本人の伝統的な感性・考え方がうかがい知る事ができるというお考えには同意します
それは独善的な思い込みによってではなく、客観的な調査から論じるべきです
そのための一つの依拠すべきデータとして、上に挙げた出版リストが挙げられます
具体的な作品やその内容でなく、現在出版される本で扱われる古典作品名だけでも、それは論じられるように思います

 

質問者からのお礼コメント
観点の見直しに繋がった意見だったため、こちらを選ばせていただきました。
様々な考え方を知ることができました。みなさん回答ありがとうございました!