Q

至急お願い致します!
夏目漱石のこころの下、先生と遺書の話についてです。
Kと上野から帰ってきた晩の場面で、Kは襖を開けて私にもう寝たかと言い、便所に行ったついでに聞いてみただけだと言っており、その後の私、その翌日の私は、「昨夜のことを思い出してみると何だか不思議でした。すべてが夢ではないかと思いました。」と言っていましたが、この時の私の心情や、どのような気持ちなのかを詳しく知りたいです。
学校で上野から帰った晩で、私はKにたいしてどんな気持ちでいるのか、どんな心情なのかを書く課題があったのですが、全然書けなかったので、、、皆さんお願いします。教えてください。( ; ; )

 

A

「上野から帰った晩で、私はKにたいしてどんな気持ちでいるのか、どんな心情なのかを書く課題」について、読み取る本文の範囲は下記の通りです
A:【上野から帰った晩は、私に取って比較的安静な夜でした。私はKが部屋へ引き上げたあとを追い懸けて、彼の机の傍に坐り込みました。そうして取り留めもない世間話をわざと彼に仕向けました。彼は迷惑そうでした。私の眼には勝利の色が多少輝いていたでしょう、私の声にはたしかに得意の響きがあったのです。私はしばらくKと一つ火鉢に手を翳した後、自分の室に帰りました。外の事にかけては何をしても彼に及ばなかった私も、その時だけは恐るるに足りないという自覚を彼に対してもっていたのです。私はほどなく穏やかな眠りに落ちました。しかし突然私の名を呼ぶ声で眼を覚ましました。見ると、間の襖が二尺ばかり開いて、そこにKの黒い影が立っています。そうして彼の室には宵の通りまだあかりが点いているのです。急に世界の変った私は、少しの間口を利く事もできずに、ぼうっとして、その光景を眺めていました。その時Kはもう寝たのかと聞きました。Kはいつでも遅くまで起きている男でした。私は黒い影法師のようなKに向って、何か用かと聞き返しました。Kは大した用でもない、ただもう寝たか、まだ起きているかと思って、便所へ行ったついでに聞いてみただけだと答えました。Kは洋燈の灯を背中に受けているので、彼の顔色や眼つきは、全く私には分りませんでした。けれども彼の声は不断よりもかえって落ち付いていたくらいでした。Kはやがて開けた襖をぴたりと立て切りました。私の室はすぐ元の暗闇に帰りました。私はその暗闇より静かな夢を見るべくまた眼を閉じました。私はそれぎり何も知りません。】(下43)
その後の以下の箇所は、その翌朝の気分になりますので、課題とは関係のない箇所になります
B:【しかし翌朝になって、昨夕の事を考えてみると、何だか不思議でした。私はことによると、すべてが夢ではないかと思いました。それで飯を食う時、Kに聞きました。Kはたしかに襖を開けて私の名を呼んだといいます。なぜそんな事をしたのかと尋ねると、別にはっきりした返事もしません。調子の抜けた頃になって、近頃は熟睡ができるのかとかえって向うから私に問うのです。私は何だか変に感じました。】(下43)
あなたはBの箇所も含めて「この時の私の心情や、どのような気持ちなのかを詳しく知りたい」とお書きですが、Bは課題には無関係です
Aだけが課題に関係ある箇所ですが、Aだけでよろしいでしょうか
a1:眼には勝利の色が多少輝いていたでしょう
a2:私の声にはたしかに得意の響きがあったのです。
a3:外の事にかけては何をしても彼に及ばなかった私も、その時だけは恐るるに足りないという自覚を彼に対してもっていたのです。
a4:私はその暗闇より静かな夢を見るべくまた眼を閉じました。
「上野から帰った晩の私の心情や、どのような気持ちなのか」が書かれているのはa1からa4です
それらをつなげれば、以下のようになります
Aa1:お嬢さんの愛を獲得する恋の争いにおいてKに勝利したという自覚を得て得意であった私は、Kは恐るるに足りないと考え、静かな夢を見ることのできる安らかで落ち着いた気持ちでいた。
一言で言えば、
Aa2:安らかで落ち着いた気持ち
です
課題が要求する字数に応じて、Aa1とAa2の間で適宜省略し、まとめます

 

返信Q

返信ありがとうございます!凄いです!
課題は明日までなので頑張って書いてみようと思います!ありがとうございました!

さらに質問いいですか?
kが私にもう寝たかと聞きましたが、その後の私はこの事についてどう思っていたのでしょうか?

 

返信A

書いてありません
ということは、特に何も思わなかったと考えて良いでしょう
以下、この場面がここにある意味を解説します
Kが襖を開けたのも、名を呼んだのも、すべて「隣室の『私」が熟睡しているかどうか」の確認です
この時は「私」が目を覚ましたから、会話がなされ、Kは襖を締め、翌朝もそれを「私」が覚えているのです
「私」が目を覚まさなかったら、「私」は熟睡を続け、会話はなされず、Kは襖を締める必要がありません
それがこの数日後のKの自殺した夜に起こったことです
自殺を完遂するためには、隣室の「私」が熟睡していることを確認する必要があったのです
この場面は、Kが自殺した夜に何が起こったかが読者にわかるように書かれた場面です
この事が分からなければこの場面の意味も分からないし、これが分かりさえすればそれで良い場面です
それ以上の事は、考える意味はあまりありません

 

質問者からのお礼コメント
ありがとうございました!!!