Q

古井戸はなぜあぶないところなのでしょうか。
古井戸はあぶないところだと聞きました。

 

A

単純に、古い=使われていない・深い縦穴だけが残っている井戸、が危ないという話ではありませんか?
それならば、一昔前はほぼ常識であったことです
現役の井戸ならば、そこが井戸であることはわかりますし、地面の竪穴の周囲に囲いもあり、水をくみ上げる設備もあります
危険性はありますが、周囲には利用する人もいて、人目もあり、さほどの危険はありませんし、使う必要がありますから、危険なことを取り立てて強調はしません
けれども、今ではもう誰も使わなくなった古井戸は、周囲に人も来ないので、まず人目がなく、しかも周囲の囲いや水をくみ上げる設備がなくなっている場合もあり、縦穴の周囲には草も生えていたりして、そこに深い井戸穴があると、人にわからない可能性もあります
そういう古井戸が、埋められもせずに残っているならば、これは、中に水があろうとなかろうと、知らずに近づいて落ちた人の命を奪う危険性が普通にあります
「古井戸はあぶないところだ」というのは、上のような状況を指していう言葉かと思います
それが古井戸とわからない場合に特に、それが人の命を奪ってから、そこが危険であったとわかるなどということが、昔は決して少なくなかった(その頻度が、たとえその地域に数十年前に一度起こったことであったとしても、語り継がれるべき悲劇であったという意味で)だろうと思います
私も地方生まれの老人ですが、そのようなことを耳にしたような記憶がかすかにあります。