ファンキーなバーセッティングでのバッハ、フーガの技法 | ぞうの みみこのブログ

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今日、友人ににメールで悲しい連絡をした。月曜の木川さんのリサイタル、仕事で行けそうにない事。

時間があえば一緒に行こうねと言っていただけに残念。よろしく言っといてねーとメッセージをしたためた。

木川さんが、8/27 マンハッタン下町、ポワソンルージュ(Poisson Rouge)と言うとてもeclecticな、バーセッティングの会場でJ.S.Bachの”フーガの技法”を全曲演奏される。

この場所はほんとうにユニーク。見た目,薄暗くて、客席の感じはまるでヒップなバー。ときにはパンク,ロック,時にはジャズ、ときにはクラシックと,いろんなジャンルのライブが夜な夜な繰り広げられている。

クオリティーがよければ、ジャンルはいとわないという経営者のスタンスだろう。

今回はカクテルをすすりながら、あるいはビールやジュース、軽食をとりながら、そこでJ.S Bachのマスターピースが聴けると言う訳だ。

木川さんのピアノといい、J.S. Bach のフーガの技法といい、大好きだから是非行きたかったのだが。いろいろお世話になっているし。

申し訳ないので情報だけでもここに掲載させていただこう。

木川さんはニューヨーク在住の日本人ピアニスト。

数々のコンクールで輝かしい経歴を納め、日本の大学で音楽を学んだ後、ニューヨークのジュリアード音楽院でピアノ演奏の修士を取得。

こちらでも精力的にコンサート活動を行っていらっしゃる。
今回のバッハの大作,木川さんんのことだからすべて暗譜だろう。いつも大体そうだし。

一応ピアノ講師などしているので大きな声では言えないが,同じバッハの平均率の一巻のフーガでさえ暗譜に四苦八苦している私には、逆立ちしても出来ない芸当である。

そこはいつも”ピアノ専攻でなかったもんですから。。。”と、言い訳を用意しているのだけど。

とても温厚な人間の出来た方で,あほなわたしが、かつてお名前を勘違いして覚えて、”たかきがわさん”とお呼びしていても訂正もせず、はいはいとお返事してくださっていた。

最近はつい”マエストロ”とお呼びしたりしている。ふざけいている訳ではない。(そう思われていたらどうしよう。)

わたしなりに、偉大な音楽家として敬意をはらっているつもりなのだ。

何回も演奏会に脚を運んだ事があるが、ご自分でレパートリーを決めるようなコンサートだと、たいてい現代曲をフィーチャーしてコンサートをされる。

地元紙、ニューヨークタイムズにも何度か取り上げられた人でもある。以前、ニューヨークタイムズのクラシック音楽主席批評家が木川さんのコンサートについて記事を書いたのを見た事もある。

星の数程のミュージシャンがいて、毎日どこかでコンサートが行われているニューヨークで、わざわざニューヨークタイムスが紙面を割くなんて、それだけ認められている証拠だ。

今回のリサイタルの事は、それに加えて,老舗の文学雑誌、ニューヨーカー(New yorker)にも取り上げられていた。

(ニューヨーカーは、”ティファニーで朝食を”などを書いた作家、トルーマン・カポーティがかつて寄稿していたことでも知られる、由緒ある雑誌だ。日本人作家で言えば、村上春樹の小説も掲載された事がある。)


J.S.バッハのフーガの技法に付いて少し触れると、これはバッハ晩年に書かれた未完成のフーガ・カノン集。同じく対位法で書かれた平均率と違い、楽譜の書き方がオープンスコアと言って、各声部の楽器が指定されていない。

だから同じ楽譜を使いつつ、いろんな楽器編成で演奏されて来た。
ハープシコードだったり、今回のようにピアノ独奏、オルガン、または弦楽四重奏、オーケストラ、室内楽など。

これは参考までに、同じフーガの演奏をハープシコード、ピアノ独奏と、弦楽四重奏で。<