お友達インタビュー、まりこさん:そのニ | ぞうの みみこのブログ

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ま:いろんな事を演じたいんだ。ジャンルにとらわれずにね。歌も、ダンスも、演技も。この前、母にも言われちゃったけどね、
”何をやりたいの、もっと一つにしぼりなさい”とか。とか。でもハリウッドのジーン・ケリーとか、何でも出来ちゃう人
いっぱいいたのよね。 フランク・シナトラだって、歌も演技も上手だし。

    


影なき狙撃者(原題:The Manchurian Candidate 1962年 制作の冷戦を舞台にした政治スリラー。2004年にも同じ原題で、日本語では
”クライシス オブ アメリカ” というタイトルでリメイクされている。フランク・シナトラは、ここで朝鮮戦争帰還大尉として
かなり重要な役を演じている。フィルムスコアも秀逸。)



私:そーそ、軽快なミュージカル映画だけじゃなくて、歌、踊り無しのシリアスな演技もできるんだよね。    

ま:ニューヨークに来たときも、ミュージカルやりたくて。タップのダンスは大学のときから今でも受けてるよ。 

私:さっき言ってた、ジーン・ケリーって、もしかして ”パリのアメリカ人” に出てた黒髪の人? 音楽は、たしか、ガーシュインだった。

ま:そーそー。彼、ダンスも、タップもすごいうまいんだよ。歌も演技も出来て。あの頃って、ハリウッドで、超豪華な映画をいっぱい作ってたよね。歌あり、ダンスあり、セットも半端じゃなくこってて。

(おそらく、1920年代から1950年代後半までのハリウッド黄金時代をさしていると思われる。パリのアメリカ人のような贅沢なミュージカル映画もたくさん作られた。テレビの台頭により終焉を迎えるのだが。)


私:ふーん、私はダンスの事はわかんないんで、すごい事やっても、あー、あんなもなんだー。と思ってしまうけど。もっぱら、色彩の美しさには息をのんだよ。ピアノ演奏のシーンとか、すごく良かったし。たしか、劇中シーンでピアノコンチェルトのシーンがあったな。
でも、まりこさん自身は、今はパフォーマンスの傾向としては、フィジカルコメディー(文字通り、体を使った喜劇。いわゆる、どたばた喜劇にも多く使われる手法)とか、クラウンが多いよね。そっちに集中しようと思ってる?

    



パリのアメリカ人( An American in Paris, 1951年、MGMのミュージカル映画、ジーン・ケリー主演。1928作曲された同名の
ガーシュインの管弦楽曲にインスパイアされて製作された。この動画にある” I Got Rhythm" は多くのジャズミュージシャンにも演奏され、ジャズのスタンダードナンバーにもなっているが、これがオリジナルである。)  


ま:うん、当分はね。

私:フィジカルコメディーに専念するのにあたって、影響を受けた人とか、作品とかはある?

ま:いっぱいあるよー。まず、チャップリンは子供の頃から好きだった。それから、バスターキートン、ハロルドロイド、
ビル・アーウィン、ジェリールイス。ジェリールイスの有名なタイプライターをマイムでやってる作品があるのよね。今度みてごらんよ。
楽しいよ。”アイ ラブ ルーシー”も好きだよ。




有名なチャップリンの ”モダンタイムス”より。(Charles Chaplin 1889-1977 イギリス、ロンドン出身)





バスターキートン( Buster Keaton 1895-1966 アメリカ合衆国 チャップリンの映画、ライムライトに出演している。)





ハロルド ロイド(Harold Lloyd 1893-1971 アメリカ合衆国) 
チャップリン、バスターキートン、そしてハロルドロイドは全盛期には世界三大喜劇王と呼ばれていた。




ビル アーウィン(Bill Irwin 1950- アメリカ合衆国)





ジェリー ルイス(Jerry Lewis 1926- アメリカ合衆国。これが、まりこさんお勧めのタイプライタシーン)







アイ・ラブ・ルーシー("I love lucy" 1951年から1957年にかけてアメリカ合衆国で放映された人気シットコム。この動画では、ヒロイン、ルーシー役のルシル・ボールが、マルクス兄弟のハーポ・マルクスと共演している。) 


私:ニューヨーク来たときは、ミュージカルをしたかった訳でしょう、それが、今はフィジカルコメディやクラウン。きっかけは?


ま:2~3年前に、パラレルイグジット(Parallel Exit)という、フィジカルコメディーのカンパニーの舞台を観たのよ。
言葉無しで、物語を展開して行って、歌あり、タップあり、スラップスティックあり、ですごい衝撃を受けたの。

で、フィジカルコメディーのクラス無いかなー、と検索したら、SLAPSTICK DOJO というのがあって、参加してみた。Joel Jeske と、Chrisitopher Lueckという素晴らしい二人の先生に出会えた。そこでは、こけたり、椅子から落ちたり、壁にぶつかったりのスラップスティック(slap stick: どたばた喜劇)のレッスンを受けたよ。

それと平行して、いろんなバラエティーショーに出て場数を踏んだの。2011年と2012年に、さっき言ったパラレルイグジット主催のワークショップに参加したのよ。
 



まりこさんが、衝撃を受けたという、パラレルイグジットの動画
 


私:二年前に始めて、今プロとしてオフブロードウェイなんてすごいんじゃない? 今日みたく、人に教えたりしてるし。わたしは、クラウンていうと、今まで子供向けのパーティーとかでかり出されてるピエロをぱっと思い浮かべてたんだけど、ああいうのは興味ないの?

ま:そんなこともないよ。けっこうお金もいいしね。

今回の舞台で、アレックスが ”おれはバースデイ・クラウンなんかじゃないんだ。”
ていうことを言ってたように、(Birthday Clown: 私が言及した、いわゆる”誕生パーティー”などに呼ばれて子供の相手などをするクラウン)
そればっかやってる人は、一般的なクラウンの世界では格下に観られる傾向はあるけど、

絶妙なタイミングでジャグラーを失敗したり、子供に受けそうな簡単な手品をやったり、独特の見せ方を知ってないとできないんだよね。バースデイクラウンはあまり経験無いけど、魅力的だし練習してもっと経験を積んで行きたいと思ってる。





まりこさんいわく、なんでも出来ちゃう人たちの典型? 先ほど挙げた、ジーン・ケリーとジュディー・ガーランドがここでは
はちゃめちゃなクラウンに。
  




つづく