昔、シドニー・シェルダンの本の超訳というのが流行った。(読んでないけど)
確かに外国と日本じゃ文化も風習も違うので直訳だとうまく伝わらない事も多い。
「I love you」を夏目漱石が「月が綺麗ですね」と訳したという逸話がある。
漱石の教師時代に生徒が「我汝を愛す」と訳したのに対して日本人はそんなストレートな言い方はしない!「月が綺麗ですね」ぐらいにしとけ!と言ったというホントかウソか?のエピソードに基づいているらしいが、まさに文学史に残る超訳といえる。
二葉亭四迷は「わたし、死んでもいいわ」と訳したと言われるが、こちらはロシアの文豪ツルゲーネフの「アーシャ」という小説で「Yours(英語訳)」(=あなたのものよ)というセリフを「死んでもいいわ」(あなたに捧げます的な)と訳したことによるらしい。
四迷らしい超訳といえる。
外国語が苦手な人は文法にとらわれすぎて一語一句を厳密に訳さなければ!という思いが強いんじゃないかな?
もちろんビジネスシーンや重要な契約などでは大事だけれど、日常会話ではそこまでの正確さは必要ないんじゃないの?
なんとなくなニュアンスが伝わればあとはお互いの想像力が補ってくれると思っている。