『マムシは懐に入れてもマムシだ』
『マムシは懐に入れてもマムシだ』
山田厚史の週ナカ生ニュースを何気に見ていた。
トヨタ自動車の新しい社外監査役に、元中日新聞の論説委員長田弘己(オサダヒロミ)氏(50:女性)が選任された。
長田氏は2019年にトヨタグループの取材キャップとなった。今月1日に中日新聞を退職。
山田氏によると、長田氏は、記者時代から豊田章男会長のお気に入りで、感謝状が贈られたという。
新聞記者が、取材対象企業から「感謝状」を贈られたとは、若干???な気もするとうか腑に落ちない。提灯記事を連発したということか。
山田氏は、田中角栄氏の番記者の事を語った。番記者は、毎日、目白へ日参する。角栄氏が爪をきりながらブツブツつぶやくことまで取材する。
番記者は角栄氏の懐深く飛び込む。角栄氏も情けをかけて懐に入れて可愛がる。
しかし、しばしば番記者は、角栄氏の批判記事を放ち牙をむく。
角栄氏の言葉を後藤謙次氏が、「しびれた言葉」としてこう紹介している。
『マムシは懐に入れてもマムシだ』
これは記者である私たちに向けての言葉でした。情けをかけて懐に入れて可愛がっても、あくまで「マムシ」である記者は、最後には必ず自分に毒をもって食いつく、ということを言いたかったのでしょう。それでも面白いことに、角さんはこう続けるんです。「キミたちはいつも俺のことを悪く書く。それはいいんだ。ただし、人生の先輩として教えなきゃいかんことはある。そこだけは理解しろ」と。角さんの人間的な大きさを改めて感じました。
確かにしびれる。
そういえば、渡辺美智雄氏がかつて街頭演説で、ヤジが飛んでいたのかな記憶が定かでないが、「皆さん、私への票は要らないからちょっと聞きなさい。」と説教していた。
いまの政治家からこのような言葉は聞かれなくなって久しい。
票が欲しいばかり、バラまくばかり、嘘ばかり。
東京都記者クラブと小池都知事のなれあい記者会見をみるにつけ、もう、マムシはいなくなった。
※写真の女性は、長田氏。