女優 久我美子さん逝く | 加納有輝彦

女優 久我美子さん逝く

華族の家柄の久我家、侯爵家の令嬢、女優久我美子さんが6月9日にお亡くなりになられた。93歳。
私の義母と同年齢。お陰様で義母は、大変元気である。

 小さな頃からテレビの画面で拝見していて、不思議なもので銀幕の女優は、ピーク時のイメージがそのまま残っている。

 久我美子さんといえば、私の中では、1961年に公開された松本清張のベスト・セラー作品を映画化した「ゼロの焦点」。私の生まれた翌年の作品。(笑)
私の中では、白黒映画の白眉。

南原宏治さんと夫婦役で共演

禎子(久我美子)は新婚七日目に、社用で金沢へ旅立つ夫・鵜原憲一(南原宏治)を上野駅まで送っていった。それが、禎子が夫の姿を見た最後になってしまった。先の読めない展開に引き込まれる。

 さて、映画の中で、南原さんと久我さんのラブシーンがある。

昭和が終わった直後くらいかな、ある日、南原宏治さんと電車の中でご一緒し、よもやま話。

「南原さん、ゼロの焦点、拝見しました。久我美子さんとのラブシーン、見ちゃいました。(笑)」

「おお~(笑)」幾分、南原さんの照れくさそうな表情を想いだす。

久我さんに関して、評論家の三浦小太郎氏のコメントを紹介させて頂きます。

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追悼をこめて、こういうのを美人女優というのだろうな、という写真をどうぞ。(この写真を見ていてつくづく思ったんですが、この人を主人公で陸奥宗光夫人・陸奥亮子の伝記映画を撮ればよかったのに(妄想)・・・


ご本人がお気に入りの映画は
○「白痴」(黒澤明がドストエフスキーに真正面から挑んだ作品、成功作とは思わないけど、映画の迫力はすべての役者の力演も含めてすごい)

○「また逢う日まで」(今井正、有名なガラス越しのキスシーンがある作品)

○「挽歌」(これは未見ですが、1957年に大ヒットした作品)の三作とのこと。

「私の演技力は素晴らしくないけど、出演した映画そのものが素晴らしかったのです」と語っていたとのことです。
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謹んでご冥福をお祈りいたします。

 

 

 

 

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