一般教養書としてもお読み頂けます。政治に絶望している方に特にお勧め。比類なき良書 | 加納有輝彦

一般教養書としてもお読み頂けます。政治に絶望している方に特にお勧め。比類なき良書

この度、立党15年を記念して、本書、『幸福実現党 立党の原点』が刊行された。幸福実現党編である。最終章は、釈量子党首が寄稿している。

 

私自身、15年間幸福実現党の政治活動にコミットした立場であり、このレビューにどこまで客観性を担保できるかと考えないわけではないが、今回は、我田引水と批判されることを厭わず、本書に関し、赤裸々にレビューしたいと思う。

 

さて、戦後日本の政治、そのほとんどを主導した55年体制。

1955年保守合同で産声をあげた自由民主党の立党の使命にはこう書いてある。

「わが党は、自由、人権、民主主義、議会政治の擁護を根本の理念とし、独裁を企図する共産主義勢力、階級社会主義勢力と徹底的に闘う。

この文言は、今でも自民党の公式HPにはそのまま掲載されている。

 

当時、日本の降伏を決定づけたソ連の対日参戦の恐怖と惨禍を直接体験した世代にとって、共産主義勢力、社会主義勢力と徹底的に闘うとは切実な感覚であった。

 

 1955年から54年の歳月が流れた2009年、大川隆法総裁先生の「幸福実現党宣言」をもって、幸福実現党が立党された。

 本書に、立党の原点、使命が明確に書かれてある。

「マルクスの『共産党宣言』を永遠に葬り去り、日本を起点としつつも、万国の人々にもまた波及させていく。正しい意味での世界同時革命を起こすつもりである。」と。

 

 先の戦争に従軍した大正世代は、完全に政界から姿を消し、戦争を知らない子供たち世代となった自民党総裁、岸田総理の外交の失敗に関して、立党の原点(以下、本書)では、以下のような大川総裁の「難詰」が紹介されている。

 

「ロシアを攻撃するアメリカの狂気に便乗する岸田総理は、必ずや『金魚のフン』戦略の責任を問われるだろう。」

 

 大川総裁は、一貫して対中包囲網の確立の観点から、日露関係を維持すべきであって、日本を取り巻く現在の状況に鑑み、北方領土問題は一時、棚上げしてでも日露平和条約を結ぶべきと、安倍内閣の時代から繰り返し提言してこられた。

 ところが自民党政権は、バイデン・アメリカの狂気に追随しロシアを自ら敵に回し、核保有国三国、中国、北朝鮮、ロシアと三正面で同時に対峙する「金魚のフン」戦略という最悪の選択をした。
 

これは、戦争を知らない子供たち内閣が、ゆでガエルよろしく共産主義の恐ろしさを全く実感していない証左であろう。

 

さて、なにゆえ、マルキシズム、共産主義を永遠に葬り去る必要があるのか。共産主義の誤謬が、本書では、大川隆法総裁の仏言を随所に引用し、ちりばめ、体系的に語られている。その点、共産主義とは何かを学ぶことができる格好のテキストにもなっている。

 

 私は、改めて、共産主義が人類に流した害毒が、いかに人間生活を破壊したかを体系的に復習できた。

これは、幸福実現党のシンパか、でないかを問わず、例えば学生諸君などにも非常に有益なテキストとなると思う。

 

なんといっても、いわゆる象牙の塔の学者の難解な文章でなく、大川隆法総裁の平易な「大和言葉」でズバリ本質が喝破されているのだ。是非、学生諸君をはじめ、多くの人に読んでもらいたい。一般教養書として読んで頂ける価値がある。

 

冒頭の文脈から、自由民主党の立党の原点「独裁を企図する共産主義勢力、階級社会主義勢力と徹底的に闘う。」はあれから69年、進化させた形で受け継いでいるのは、幸福実現党であると断言しても過言ではあるまい。自民党では断じてない。

 

さて、戦争を知らない子供たち内閣のゆでガエル状態は、経済政策にも色濃く影を落としている。

現代の政治家は自民党から共産党まで、「分配思想」を平気の平左で語る。なんの躊躇もない。

 

「分配思想」は社会主義思想であるゆえ、かつては表向き語ることが憚れたのである。かつて政府の委員であった故渡部昇一氏などは、政府関係者の語る経済政策に関して、「それは分配思想だ。社会主義思想ではないか。」と喰ってかかったと、自著に書いておられた。

 

 現在、すべての政党が、教育無償化等、ばらまき政策を掲げる時代にあって、マスコミ等で活躍しておられる識者の中に、「分配思想は社会主義思想だ。」と、そのような指摘をする人を寡聞にして知らない。今や、幸福実現党ただ一人と言ってもいいのかもしれない。

 

本書においても、その論点が指摘されている。

本書は警告する。

働いて稼ぐ人に課税し、働かない者にお金をばらまく日本の『新社会福祉主義』の方が、『勤勉の精神』を失わせる点で、まだ勤勉を呼びかけている中国より悪質と言えるかもしれないと。

 

日本のばらまき経済政策の方が、中国のそれより悪質かもしれないという指摘に私は驚愕した。

 

かくの如く、戦争を知らない子供たち、ゆでガエル世代の我々に、「幸福実現党立党の原点」は、大川総裁を通して、自民党員にはもはや語ることができない、心ある先人たちの魂が総動員をかけて語りかけてくれている感もあり、同時に、大川総裁の政治思想の普遍性を体系的に余すところなく開示してくれている感あり、党派を超えた普遍性を提示しているのである。

 

冒頭に紹介した世界同時革命というような文言に接して、一部の人は、グローバリズムの影を感じるかもしれない。しかし、反グローバリストたちが忌み嫌うグローバリズムと幸福実現党精神の決定的な違いは、創設者の大川隆法総裁先生が、「愛の神の化身」であるということである。

 

幸福実現党が標榜するものに、民族愛を超えた世界愛がある。日本の使命は、世界のリーダーとして仏国土建設に貢献することである。

 

これは今だけ金だけ自分だけという強欲なグローバリズムと一線を隔すものである。

 さて、他にも綺羅星のような仏言が本書にはちりばめられている。ぜひ、お読み頂きたい。

 

一つだけ、幸福実現党は、「小さな政府」を標榜する日本で唯一の政党である。

小さな政府と言えば、すぐに冷たい新自由主義とご批判をうける。

 

しかし、本書を読んでその誤解を解いて頂きたいのである。            

 

それは、「自由の反対は、大きな政府である。」という大川総裁の箴言に万感の思いが込められている。

 

 いま、猫も杓子も、自民党から共産党まで、高額所得者から下々へ分配しバラまく、すべて大きな政府を志向している。しかし、大きな政府は、自由の喪失を惹起するのである。

 

 この切実な論点を、ぜひ、本書を紐解いて考えて頂きたい。前にも言及したが、若い人には、一般教養書としても読んで頂ける内容であると思う。こういっては我田引水と揶揄されるであろうが、下手な教科書より、何倍も価値ある内容であると太鼓判を押したい。

 

 最後に、釈量子党首が寄稿している最終章「立党十五年『原点回帰』―奇跡への感謝」について。

 

これには最初読んだ時、意表を突かれた思いであった。なぜなら内容が、政策解説、政策提言ではなく、また党の歴史でもなく、幸福実現党創設者の大川隆法総裁先生の「小さな伝記」「立志伝」ともいえるものであったからである。

 

 党首の総裁先生への思いが充溢していた。

 

まさに、総裁先生の真実一路の人生行路そのものが、幸福実現党の立党の原点、幸福実現党精神の何たるかを語っている。

 釈党首は、総裁先生の珠玉の仏言を引用している。

 

 「おそらく生きている人間として極限まで努力したと思う。」

 

 「私は一円のごまかしも嫌いな人間です。嘘を憎みます。人を騙すことを憎みます。嫌いです。正直でない人間が嫌いなのです。世の中をごまかして生き渡っていく人間が嫌いなのです。偽物が嫌いなのです。フェイクは嫌なのです。だから、あくまでも、本当のことを本当のこととして、真実を真実のこととして、追い求めたいと思っています。」(2021.12.14法話「地球を包む愛」)

 

 現代の政治家は何と聞く。そして私は何と聞く。

 

※老婆心ながら、政治の本は苦手という方、特にご婦人層には、本書の最終章、釈党首の「立党十五年『原点回帰』―奇跡への感謝」をまずお読み頂くことをお勧めします。党首の総裁先生への万感の思いの吐露は、きっと多くの方の琴線に触れるであろうと思います。

 そして、他の章の興味のあるところから順次、お読みいただければよろしいかと思います。

 

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幸福の科学出版:幸福実現党 立党の原点 / 幸福の科学出版公式サイト (irhpress.co.jp)

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