忘れ去られた自民党立党の原点、いま生きている幸福実現党立党の原点 | 加納有輝彦

忘れ去られた自民党立党の原点、いま生きている幸福実現党立党の原点

忘れ去られた自民党立党の原点、いま生きている幸福実現党立党の原点

憲法記念日の桜討論にて、あんどう裕(前衆議院議員)氏は、自民党立党の原点を語った。

昭和30年立党時の文章(現在でもネットにアップされている)の一部を読み上げた。

 あんどう氏は、この文章に込められた立党の原点に、自民党が戻ってくれたら何の文句もないという。

しかし、あんどう氏が現役の自民党国会議員の間、一度たりともこの原点に関する議論を聞いたことがないという。いわば、忘れ去られた立党の原点である。現在あんどう氏は、政治団体くにもりに所属している。

 あんどう氏が読み上げた文章の一部を紹介しておく。

【(自民党)立党時の「党の使命」】

世界の情勢を考え、国民の現状を省み、静かに祖国の前途を思うに、まことに憂慮にたえぬものがあり、今こそ、強力な政治による国政一新の急務を痛感する。
(中略)
国内の現状を見るに、祖国愛と自主独立の精神は失われ、政治は昏迷を続け、経済は自立になお遠く、民生は不安の域を脱せず、独立体制は未だ十分整わず、加えて独裁を目ざす階級闘争は益々熾烈となりつつある。
思うに、ここに至った一半の原因は、敗戦の初期の占領政策の過誤にある。
(中略)
この間隙が新たなる国際情勢の変化と相まち、共産主義及び階級社会主義勢力の乗ずるところとなり、その急激な台頭を許すに至ったのである。
(中略)
わが党は、自由、人権、民主主義、議会政治の擁護を根本の理念とし、独裁を企図する共産主義勢力、階級社会主義勢力と徹底的に闘うとともに、秩序と伝統の中につねに進歩を求め、反省を怠らず、公明なる責任政治を確立し、内には国家の興隆と国民の福祉を増進し、外にはアジアの繁栄と世界の平和に貢献し、もって国民の信頼を繋ぎ得る道義的な国民政党たることを信念とする。
(後略)
・・・・・・・・・・・引用(あんどう氏読み上げ)以上

 共産主義勢力と徹底的に闘うとしている点は、その思いは、マルクス・エンゲルスの「共産党宣言」を葬り去るべく発刊された大川隆法著「幸福実現党宣言」を機に立党した幸福実現党に色濃く受け継がれているといってもよいのかもしれない。

 自民党は、高らかに「自由、人権、民主」を掲げた。

自民党立党の1955年から、40年後、1995年、大川隆法総裁先生は、「信仰告白の時代」のまえがきにて以下現代日本を難詰された。

~戦後50年、日本の教育は間違ってきた。宗教から遠ざかりさえすれば、第二次世界大戦のような惨禍は避けられるものと、ひたすら無宗教化をすすめてきた。その結果得られた、世界からの評価は、色・金・欲にまみれた経済奴隷としての日本人の姿に象徴される。
 理想も、理念も、正義も、気概も、なにもかも、打ち捨ててしまった「町人国家日本」は、国家からは背骨とでもいうべき「宗教」を抜き去ったら、ただただクラゲのように漂うしかないということを証明した、悲劇の文明実験国でもあった。
 本書は、「無宗教国家日本の敗北」を、思想の次元で論証する一書でもある。全国民が半世紀にわたる過ちを反省し、再び「無宗教」を国是とすることによって、来世紀の子孫を苦しめることのないように、切に願った警告の書でもある。~

この難詰から、14年後、2009年幸福実現党が立党された。
国の背骨ともいうべき「宗教」を抜き去った悲劇の文明実験国「町人国家」日本を再建するためには、必然的に、「宗教立国」が標榜されたのである。

自由・民主・信仰

 2009年立党から15年の歳月が流れ、さらに、その政治理念から不純物が取り除かれ、理念そのものが進化し全貌を現わそうとしている。

 エル・カンターレ信仰の日本的変容、天御祖神 ( あめのみおやがみ )信仰が立ち現れた。
「町人国家日本」から「武士道国家日本」への胎動が始まった。

その政治哲学のエキスが、『幸福実現党立党の原点』に、格調高く語られている。

1955年自民党の立党の原点を後世に遺すべく健筆をふるった国士は、『幸福実現党立党の原点』の中に、彼らが込めた理念をさらに止揚した格調高き神仏の政治哲学を発見し、欣喜雀躍したでありましょう。

あんどう裕氏にもぜひ読んで頂きたいものだ。


※特記

『秩序と伝統の中につねに進歩を求め』これが当時の「保守」の定義であった。
岐阜県知事も務めた政治家平野三郎氏(1912-1994)は「保守党・近代理論ーの試み」の中で、保守の定義を全く同じ表現で書いている。

 

 

 

 

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