トーゴーサンピンからオールトーへ | 加納有輝彦

トーゴーサンピンからオールトーへ

この前、自分が出演した10年前のぎふチャンラジオのアーカイブスを聴いて、自分が「トーゴーサンピン(10:5:3:1)」を説明していたのを聴いた。

もう、自分の中でもすっかり忘れていた表現。

トーゴーサンピン(10:5:3:1)とは、実際に存在する所得の大きさが10であるとして、そのうち税務署などが把握している割合が次のようになっていることをいいます。

• サラリーマンなどの給与所得は10割
• 自営業者などの事業所得は5割
• 農業や水産業、林業を営む事業者の所得は3割
• 政治家の所得は1割

私より少し上の世代の、地方に住む元気のいい男衆は、若い頃、給与所得者をちょいと馬鹿にしていた。

安い月給で、おまけに税務署にしっかり捕捉されていて自由にならない。
ところが、自営業者は、収入がよく、しかも自由に使えた。(もちろん、全員ではないが)

 当時、大工の棟梁などは常に現金、札束をどっさり持っていた。(笑)
それにあこがれ、職人に道に入る人もいた。
近年、80歳の職人さん、個人事業主の嘆きを聞いた。「しまった、月給取りになっておくべきだった。」
消費税が痛い、国民年金は少ない・・・。

さて、トーゴーサンピンは、死語になりつつあるのではないか。
マイナンバーカード、インボイス等で、国民はトー、10割捕捉に誘導されている。

オール。トーだ。

ただ、政治家の裏金問題が表面化したが、なるほど、政治家は、裏金の部分は、ゼロ補足ってわけだ。

裏金にフォーカスすれば、実際には、トーゴーサンゼロだったわけだ。

自営業者等の所得捕捉が5割、3割程度の時、そして消費税がなかった時代は、確かに世の中バイタリティーがあった。10割捕捉に近付く世の中は、国家社会主義、全国民が政府にぶらさがり、補助金、バラマキ、「税金による成長の道」を模索するようになる。

実際、私の廻りで、ウハウハな人は、補助金絡みの仕事でウハウハである。

私の業界も近年振り返ると、補助金が出た時は活況を呈した。

これは本来の姿ではない。

 一万円紙幣を聖徳太子に戻し(笑)、税金を安くする。特に消費税の税率を下げる。

さすれば、補助金は不要。バラマキは不要。税金による成長では断じてなく、民の創意工夫、勤勉の精神で、正統に発展するだろう。

民による勤勉革命こそ本物の成長因子。

 

 

 

 

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