安倍派の大野泰正参議院議員、在宅起訴 | 加納有輝彦

安倍派の大野泰正参議院議員、在宅起訴

~東京地検特捜部、岐阜選出で安倍派の大野泰正(参議院議員)被告を在宅で起訴~

政治資金パーティー5000万円のキックバックと、その額の大きさが連日報道されており、この起訴は予想されたものだったが、やはり驚いた。

 大野氏が初当選した2013年の参院選で、私は同じ岐阜県選挙区で出馬し、大野氏と選挙戦を戦った。

大野泰正氏は、祖父が大野 伴睦(衆議院議長、自民党副総裁、北海道開発庁長官)、父が、大野 明(労働大臣、運輸大臣)、さらに母、大野 つや子(法務大臣政務官、参文教科学委員会委員長)を持つ、保守王国岐阜県の政界きってのサラブレッドである。

 世襲政治家への批判もある中で、日本人有権者の特徴の一つに、選挙においては、おらが村のお殿様の名を書きたい。岐阜県西濃でいえば、「大野」というお殿様の名を書きたい。祖父も、父も、殿様「大野」と書いてきた。私も「大野」と書く、投票する。そういった意識、幕藩体制の名残がそのまま残っている。

保守王国岐阜県のサラブレッドが、刑事事件で在宅起訴された。思いもしなかった展開である。

私は、大野氏の在宅起訴を受けての記者会見90分を全部視た。

 政治資金の管理には、一切関わっていない。事務所スタッフを全面的に信頼し、任せていた。私にやましいことはない。と、有権者への謝罪はなく、自民党に迷惑をかけるので離党した・・・詳しい事は、公判請求されている立場で、一切答えられない・・・このような内容であった。

 ゆえに、ネット上では、大野氏への批判で炎上している。

私の率直な感想。

 「言葉が出ない。口が重い。」そういえば、2013年選挙戦の公開討論会当時とあまり変わっておられないなあ。


記者の質問、答えられない、の押し問答が延々と続く、しびれを切らした記者が、「そもそもあなたの政治家としての志は何なのですか?」と、まるで今回の記者会見とは関係のない新人政治家に聞くような質問を浴びせた。

 大野氏は、この質問に対しても言葉が出なかった。
「有権者のご期待に添えるように職責を果たしたい・・・。」
記者、「職責って何ですか?」
「県民の皆さまの声を丁寧に聴いてきた。個別に語りだしたらキリがない。ご理解頂きたい。」

 情熱は感じられなかった。
もちろん、東京地検から起訴されての記者会見であったからやむを得ないとは思いますが、今は話せませんの一点張りは、いかがなものか。
 
 このような記者会見であるからこそ、政治家の最大の武器、「言葉」を使って、戦って欲しかった。

 言葉がない。の前に、思いがない。と思わざるを得なかった。

まあ、お殿様は、「よきにはからえ」だけでよいのでしょうか。

ここにも日本の妖怪性を見たような思いである。

「言葉が出ない。」
「思いがない。」
「情熱が見えない。」

 我々は主エル・カンターレの「言葉」、「情熱」に数十年感化されてきている魂ゆえ、「言葉」に敏感で、その点強く思うのである。

※写真は、2013当時の公開討論会

 

 

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