パラレルワールド | 加納有輝彦

パラレルワールド

パラレルワールド

 小説「揺らぎ」(大川隆法著)において、パラレルワールド(並行宇宙)、マルチバース(多宇宙)が舞台となった。ある特異点を通じて、パラレルワールドからの介入が描かれている。フィクションであるが、背景には数多くの真実が隠されていると著者は書いておられる。

 知人から、パラレルワールドに関し高橋和宏著「あなたの夢を叶えもん~一つの事実に、無限の解釈~」を紹介頂いた。ずいぶん話題になった本のようである。初版は、2019年10月。コロナ禍発災直前である。
 
 私は初めて読んだ。量子力学の理論を下地に、楽しく考え方のコペルニクス的転回を学ぶことができる。

ある冴えない男性の元を訪れた「シュレーディンガーの猫型エイリアン・叶えもん」
叶えもんと男性のやりとりが展開していく。

~素粒子は、誰も見ていないところでは波の状態で、誰かが観測すると粒子になるっている二重性を持つ。
素粒子は波であり粒子である。~


 物語の中で、実際の量子力学の研究者の理論が例え話でやさしく紹介されている。

・最初は、シュレーディンガーの猫(一定確率で毒ガスを放出する装置と一緒に箱に入れられたネコは、蓋を開けて観測するまで生きた状態と死んだ状態が重なり合っている)

・ニールス・ボーアのコペンハーゲン解釈(観測するまで物事の状態は確定しない)

・重力レンズ効果(未知の物質ダークマターの影響で地球から銀河や銀河団を観測すると、ゆがんで見える)

・量子ゼノン効果(物質や状態は観測され続けると一つの状態を維持し続けるという効果)

・大統一理論(電磁気力、重力、強い力、弱い力)

・ロジャー・ペンローズ博士、量子脳理論『心は量子で語れるか』

・相補性の原理(陰陽の原理)

・多世界解釈(パラレルワールドの発端)

・マサチューセッツ工科大学マックス・デグマーク博士、並行宇宙論=10の500乗の宇宙が存在する(無限に近い宇宙の存在)
   
・ハーバード大学物理学教授リサ・ランドール博士、5次元宇宙論=多次元の世界を科学的に証明しようとした。

・マサチューセッツ工科大学のマックス・テグマーク博士、ブロック宇宙論=普通の考え方→現在だけが現実、
ブロック宇宙論→(過去も、現在も、未来も)すべてが現実

パラレルワールドは、単にSF作家の空想ではなく、世界中で数多くの物理学者が科学的に証明しようとしているという。

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 特に印象に残った論点を記しておきたい。

◇量子ゼノン効果=物質や状態は観測され続けると一つの状態を維持し続けるという効果のこと。
波の中からあなたが信じたことだけが粒化して現実として抽出されるイメージ。つまり思考が現実化するということ。
目の前の現実は、目の前の人がどう見るかで、初めて何者かが確定する

◇イメージや思考というものは、見えないものゆえ量子力学的には波の状態。
思考を粒子化するには、観測される状態にする必要がある。
それは言語化すること。あなたが思考したもの、イメージしたものを明確に言語化すると、波が粒子化して夢が現実化しやすくなる。

 大川隆法総裁先生の説法、「我が説く法(言葉)が未来を築く。」「未来の予測というものはない。我が説く法(言葉)が未来なのである。」
 これなどは、金口から発せられた言葉が、波を粒子化して実体を創造するということなのではないか。

◇ブロック宇宙論
 現在だけが、現実ではなく、過去現在未来の全てが現実という。
しかも、宇宙は無限に存在する。

 大川総裁が、「現実(現在)はどこにあるのかわからない。」というニュアンスの事を原曲「タイムマシン」で書かれたが、並行宇宙を含めてどこの現実を切り取るかで現実は変わるということなのかもしれない。

 今、私は、過去AとBという選択肢があったとして、Aを選択したように、過去のいろいろな選択(就職、結婚等々)の結果、現在を生きている。
しかし、違った選択をした自分が、つまりBという選択をした自分がパラレルワールドに生きているとしたら。

 荒唐無稽な思考訓練と思われるであろうが、量子力学の分野では、その可能性が真剣に研究されているらしい。

 もし、Bという選択をした彼(自分)が、無限の宇宙のどこか(パラレルワールド)で生きているとしたら。

特異点を通じて、彼と接触できたとしたら・・・。

著者高橋氏は言う。
「赤ちゃん脳になると、脳波がアルファー波、シータ波に変換されて、量子場情報にアクセスできるようになる」

おそらく量子場情報にはパラレルワールドも含まれるであろう。

 私は夢想した。
四国で倒れず還俗もせず、そのまま生きている「自己」を夢想した。

 現在の環境を感謝をもって受け入れている自分であるが、もう一人の自分(彼)と会って語らってみたい。

そして、そうしたもう一人の自己(+息子)と再会したような人が実際に私の近くにいる。

 その方は、ご自分の息子さんの20年に及ぶ、閉じこもり引きこもり人生の20年間の歴史が、瞬時にして書き換えられ、全く違った息子さんになってしまった「奇跡」、つまり特異点、ある瞬間により、社会復帰を果たした「奇跡」を体験された。

 その特異点との遭遇は、幸福の科学の総本山・正心館の「もう一度、人生がやり直せたならばセミナー」であった。

 さて、小説「とっちめてやらなくちゃ~タイム・トラベラー『宇高美佐の手記』」(大川隆法著)も紹介したい。

ある男性が、現在の奥さんの魂を自分の学生時代にタイム・ワープさせ、過去の自分を励まし、使命に導くよう派遣したという話。

これは創作ではないと、「あとがき」に書いてある。

「なぜ私が未来から、あなたの学生時代に現れたか、それが最初の秘密ですね。
歴史を書き換えることは、タブーだけれど、人は心の持ち方を変えることで、人生の意味が変わってくるでしょう。そこがポイントなのよ。」
(p.20)

「自己認識の変容が悟りの正体」と大川総裁は説かれた。

あらゆる可能性の未来が待っている
パラレルワールドの扉が無限に広がっている。

パラレルワールドに生きる自己を現時点では、夢想することも、自己認識の変容に大いに貢献するのかもしれない。

※個人の業と共に人間の持つ業に、共業(ぐうごう:民族とか集団が持つ業)がある。

 個人は、個人の業と共に、集団の業を背負って生きている。
2024年を生きる個人の運命は、個人の因縁と共に、民族の因縁の下、生きていかねばならない事も事実。

 

 

 

 

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