「多治見市長選 立候補予定者による 公開討論会」傍聴記 | 加納有輝彦

「多治見市長選 立候補予定者による 公開討論会」傍聴記

市長選候補二名による「多治見市長選 立候補予定者による 公開討論会」に参加した。

 

私の職場のある多治見市の市長選(16日告示、23日投開票)に出馬する2名の候補による公開討論会に参加し、傍聴した。私は住まいが違うので選挙権はない。

 

 いわゆる与党VS共産党というしばしばみられる地方首長選挙という構図でなく、16年という永きにわたり市長を務めた旧民主党系の市長の引退に伴う新人2名による一騎打ちの構図。

 

 現職市長の後継指名を受けた高木貴行候補 VS 自民、公明推薦の山本勝敏候補

 

しかも、高木氏、山本氏両者とも、同じ選挙区の県議として長年県政に携わってきた仲。

 

 市長選、県議選、両方とも、16年間、無投票であった。

 

16年ぶりの選挙なのである。(県議選は終了)

 

 いやがおうでも市長選は盛り上がる。

 

さて、16日告示を直前に控えた公開討論会、会場には多くの市民が集まった。関心の高さがうかがえる。

 

 主催は、一般社団法人多治見青年会議所(JCI)である。

 

公開討論会は、第69代理事長、加藤賀裕氏の挨拶から始まった。

 

 加藤理事長の挨拶は非常に素晴らしいものでした。

 

今日は、住んでいるところとか、人間関係とか、仕事の関係とか、いろんなしがらみを離れて、ネガティブ・キャンペーンとかじゃなくて、各候補のビジョン、政策を聴いてみましょう。

 

 その上で、自分は、どのビジョンに、未来を託せるか、考えましょう・・・そんな感じの事を仰いました。

 

 さて、討論は、

○最優先課題

○地域経済

○子育て

○介護

 

 四つのテーマで行われた。

特に、前半において、両者の主張がはっきりと対立関係にあり、非常に面白かった。

子育て、介護については、両者のウェイト付けの強弱が、これまた面白かった。

 

 コーディネーターの手慣れた誘導で、間延びすることなく緊張感を保ったまま、実りある討論であった。19時~20時30分の90分

 

 このように有権者が直接参加して立候補者の政策ビジョンを聴くことの何よりのメリットは、間に、マスコミ、メディアの恣意的な「色眼鏡」が介在しないことである。

 

 今回の市長選は、非常に関心が高く、とりわけ市庁舎新築の問題に関しては、両者の考え方がはっきりと対立関係にあり、有権者にとっても選択に緊張感が伴う。

 

 私の個人的の印象として、選挙権を持っていない高みの見物の立場で、率直に書かせて頂ければ、

山本候補の政策ビジョンが、建物で例えれば、基礎、土台、柱、壁、屋根等の設計図がきっちりと書かれてあって、いつでも設計図に基づき、建設に取り掛かることが出来る、そんな印象を持ちました。

 

山本氏は、燃料満タン=政策完備、いつでもエンジンのswitchをひねれば、重機が動き出す、多治見市のインフラ改善に動き出すブルドーザー・・・そんな満タンの意欲を感じましたね。(笑)

 

 保育士、介護士等の人材不足の課題に対しても、かなり実効性の高いビジョンが示されたと思います。

 

 高木候補は、やや理念先行、抽象論が多かった印象ですが、ソフトな語り口は好印象、市長to beの風格は備わっていましたね。

 

 ただ、現職の市長から後継指名を受けた立場が、やや現状維持の消極性に繋がっているのではないか、そんな懸念を感じました。

 

 それと、もう一つ。

 

高木候補が、二度、三度と、政治と宗教、統一教会との関係の説明責任が重要と発言したのは、山本候補へのネガティブ・キャンペーンに聞こえ、JCI加藤理事長が冒頭で仰ったネガティブ・キャンペーンとかそういう事は聴きたくない・・・そんなニュアンスの意図に反するのではないかと感じましたね。

 

 少し、山本氏の肩をもつような評価になりましたが、私の率直な印象を書きました。

 

広場(アゴラ)に人が集まり、候補者の政策ビジョンを直接聞く・・・マスコミの恣意的色眼鏡は介在しない。

 

 古代ギリシャの都市国家に住んでいるような・・・そんな政治の原点を感じた次第です。

 

両候補の健闘を祈ります。





 

 

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