「給料の10倍働きなさい」 | 加納有輝彦

「給料の10倍働きなさい」

「給料の10倍働きなさい」


出典は思い出せませんが、初期の頃、大川隆法先生の御著書か、講演かで、読んだか聴いた記憶がございます。

 その後、しばしば思い浮かべる言葉でした。

「ああ、先生が、給料の10倍働きなさいって仰ってたな。不平不満はチャック!」てな感じで。

もちろん、働くということは、そんな甘いもんじゃないよ、これは、そのくらいの気持ちでという意味であって、実際に10倍かどうかなんて計測は困難です。

 それにしても、なかなか大変なタスクではございます。(笑)

さて、幸福実現党が旗揚げされた時、私は49歳でした。
自ら進んで在家の候補者としてコミットしましたので、たいしたキャリアはございませんが、20年くらい務めた会社、職を辞して臨んだわけです。

 それから数年、選挙は、党、そして支援者の皆さまのご支援で戦ってまいりましたが、平時は、アルバイトや、派遣で食つないだわけです。(皆さまのご支援は、一生忘れません)

 さて、派遣ですが、まあ巷間いろいろ言われておりますが、同一労働同一賃金という観点でみれば、確かに、報酬の単価は、満足いくものでは決してない。つまり安い。
同じ作業をして、正社員と比べれば、安い。

まあ、自分も過去正社員としての恩恵は受けてきたわけですから、当然の事として受け入れておりましたので、どうということはなかったのですが、時に、仕事が尋常ならざる多忙を極める時など、ふと頭をよぎる。

 なるほど、これが派遣の宿命だな。

共産主義的発想をすれば、ルサンチマンが募っていくのが、自然のなりゆきというものです。私は搾取されている・・・みたいな。

 ところが、そんな時、「給料の10倍働きなさい」って言葉が浮かんでくるのです。(笑)

派遣の立場で、10倍働こうが、さぼろうが、ある意味、報酬は変わり様がない。

 ゆえに、「給料の10倍働きなさい」は、なかなかの言葉なのです。(笑)

共産主義者なら、この言葉自体が攻撃対象となるのでしょう。資本家にあまりに都合のよい言葉だ。搾取するに都合のよいスローガンじゃないか。私はこの言葉に洗脳されまい!って。これはブラック・スローガンだ!って。

ふざけるな!「給料の10倍働きなさい」

 私は信仰者。意地でもそのようなスタンスは取らない。

もちろん、そんなにガチでこの言葉に対峙したわけではございませんが、ましてや10倍の成果は気の遠くなるような話でしたので、世俗的に、一生懸命仕事に取り組む。健康で仕事をさせて頂けるだけで有り難いことだ。感謝報恩の気持ちで・・・そんな気持ちではおりました。

 「給料の10倍働きなさい」の要諦は、つまり、感謝報恩だと思います。

まあ、役者志望の若者が、バイトなどで食つないでいくみたいな生活を50代で送ったわけですから、やくざな道に足を突っ込んだと世間からは言われるかもしれません。

 いずれにしても、仏法真理を体得していくということは、甘くないということだけは体感しました。

 自然の成り行きとしては、ルサンチマンを募らせ、竹中平蔵、小泉純一郎の責任だ!とかなんとか怪気炎を上げることになるのかもしれません。

 さて、私個人のささやかな悟りですが、「給料の10倍働きなさい」は、実は、給与、報酬そのものとは、全然関係のない話で、また、正社員であろうが、派遣であろうが、全然関係のない話で、ただ一つ、私の精神的態度を問うものでした。

 もっとよい条件を求めて転職する、そういった選択は、全然あるわけです。が、そういった表面のこととまったく関係なく、ただただ精神的態度を問うているのでありました。

 いかなる環境にあっても、会社にご縁のある間は、精一杯、会社に貢献させて頂く。
感謝報恩の気持ちで。

これが、本当に、心の奥深く、そういう気持ちになれた時、やはり、自分の中で、変容が起こりますね。

 現在は、今度は、年齢の問題で、報酬が抑えらえるという、これは私と同世代の勤め人なら多くの人が経験をするでしょうけど、そういう環境ですね。

「給料の10倍働きなさい」は引き続き私の裡で鳴っています。(笑)

面映ゆいですが
感謝報恩の精神的態度をなんとか継続して、得られたもの

○仕事のそのものが楽しくなってきた。

○60歳を超えて、今のところ、人生で最も体調がよい。
 
 まあ、生身の人間ですから、健康の驕りはいけませんけど、今のところ、不思議なんですが、若い頃より体調がよいのです。有り難いことです。

仏法真理は、嘘をつきませんね。同時に、
「自分に厳しく、人にやさしく」のように
言うは易し、行うは難し。


 ※政治的には、社会変革は重要ですので、派遣制度に不備があれば、改善してゆく、これは共産主義的発想とは関係なく、政治家の仕事であることは当然です。老婆心ながら付記しておきます。
 

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