若き経済アナリストが岸田首相へ苦言、「もっと偉人の著した古典を読んで、ちゃんと勉強して下さい。」 | 加納有輝彦

若き経済アナリストが岸田首相へ苦言、「もっと偉人の著した古典を読んで、ちゃんと勉強して下さい。」

【討論】岸田政権の欺瞞と偽善[桜R4/12/1]から、何回か引用させて頂いた。

水島社長が、HRPをお嫌いであることは充分認識しつつ、特に若いパネラーのキラリと光る発言にしばしば感銘を受ける。謙虚に学びを深めるために反芻したい。

 今回は、経済アナリストの森永康平氏(37歳)の発言。

森永氏の岸田政権への採点は、10点かそこら、極めて低評価だった。

岸田首相が、当初、「新自由主義からの脱却」という大風呂敷を広げたわけだが、今のところ、風呂敷の中身は、空っぽだという。

「彼はゆってるだけ。
何をもって彼が決意をしたのか。
それが何百年も語り継がれている偉人たちの思想が基盤となって、それを現代の岸田さんが言葉としてしゃべっているならば、賛同しますけど、彼が何をもとに、新自由主義からの脱却といっているのか、まったくわからない。まったく見えない。」

 そう、若き森永氏は、人間が何百年も読み継いできた偉人の著した「古典」の大切さを語ったのだ。

森永氏は、アダム・スミスから語り始めた。

「新自由主義とは、市場機能を重視する
市場重視といえば、アダム・スミスとなる
神の見えざる手・・・

アダム・スミスが『国富論』の中で、神の見えざる手云々といったのは、そこばっかり取り上げられていますけど、彼がその前に書いた『道徳感情論』という著書のスピンアウトものだと理解していて、『道徳感情論』の中で、何を言っていたかというと、

人間は胸の中にある公平な観察者によって道徳的な判断をして、その道徳的な価値観があるからこそ、市場にまかせた時に、市場機能が働くといっているわけです。

岸田さんがいう自由主義とか考えたとき、僕らは、心の中にちゃんとした公平な観察者という存在を持っているのかと考えると、僕は持ててないんじゃなかいなと思うんです。」

 森永氏は、岸田首相の中にも「公平な観察者という存在」を持てていないとみている。それは、首相から「古典」から得られた普遍的真理みたいな「教養」がまったく感じられないからである。

 森永氏は、カール・ポラニの「大転換」という著書を紹介した。

「市場主義云々といったときに、カール・ポラ二という人が、『大転換』という本の中で書いていたんですけど、従来、商品化してはいけないものを商品化することによって、資本主義、市場経済は発達してきた。

本来、商品化してはいけないものとして彼が上げたものは、
一つは、人間の生活なんですよ。

これを労働力という形で売買することに僕らなっちゃったんですけど、これって、本当はダメでしょ。

にもかかわらず、非正規雇用みたいな新しいサービス化をして、人の人生を僕らは売買しはじめてしまった。


二点目に彼が言ってたのは、自然は商品として動かしてはいけないんだ。と。

でも、北海道で土地が買われているとか、太陽光発電で山を切り崩しているとか。平然とそんなことをやってのけている

そういのを考えると、昔の偉人たちが、そういうことやっちゃだめよと、ゆってたわけですよ。

昔の偉人たちがいっていることに、基づいて動けば、30年間の議論は無視してかまわない。

何百年もいわれている基本に立ち返ってくれと言いたい、岸田さん、本当に新自由主義を脱却したいんだったら

もし、それを今でも本気で思っているんだったら、今一度、読み継がれてきた偉人たちの言葉をちゃんと読んで勉強して、なんで彼らが、市場主義とかグローバリズムとか、こういうものを否定していたのか、ちゃんと勉強して改めて自分の言葉に租借しなおしてからもう一回、僕らに語り掛けてくれるのなら、まあ、20点あげてもいいかな。」

 37歳の若き経済アナリストが、岸田首相に、古典の読書を進めているのである。それほど、首相の日頃の言動から「古典的教養」が感じられないのである。

そして、森永氏が指摘した、
「昔の偉人たちがいっていることに、基づいて動けば、30年間の議論は無視してかまわない。」

これは、大変、冷めた冷徹な議論である。ポピュリズムの対極の発言である。

 30年間の議論といえば、緊縮財政、リフレ、MMTだの、そんな議論は全部無視して構わないんだと。

偉人達が言ってきた古典的教養に基づいて動けば、30年の議論なんてゴミ箱に捨てていいんだと。

 これはすごい発言だ。

たとえていえば、森永さんが孫の立場として、お父さんが積み上げた議論、イデオロギーなんて、無視してかまわない。お爺ちゃんの経験知こそ真実なんだって言っているような感じである。

 もっと深読みすれば、全共闘世代が行ってきた議論なんて無視していい。

人類が尊敬してやまない偉人達の考えに基づいて再構築すべしと言っているかのよう。

 ちなみに、アダム・スミスが、道徳感情論の中で言っている「人間は胸の中にある公平な観察者によって道徳的な判断をして、その道徳的な価値観があるからこそ、市場にまかせた時に、市場機能が働く」この道徳的な判断、価値観は、幸福実現党的には、「仏法真理」であろうかと思います。

 幸福実現党の創始者である大川隆法総裁先生は、常日頃より、偉人(光の菩薩)が著した普遍的「古典」の読書の大切さを指摘してこられました。総裁ご自身の法話の中でも、数々の古典への言及、古典の引用がございます。

 ある意味、宗教政党の必要性を実感できた森永氏の問題提起でもありました。

 

 

 

 

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