嗚呼!!全寮制高校 その9『地獄の扉は夜開く』 | パパの男メシ!

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式典が滞りなく終了し、いよいよ本格的に寮生活がスタートすることになった。

 


そして、まだまだ浮かれ気分でいた新入生全員に恐怖の儀式が行われようとしていたとは誰一人思ってなかったはず。優しかった先輩たちがその夜から恐ろしい鬼に変貌しようとは。


ちなみに寮生活の1日のスケジュールというと、


5:30 起床~共用部分の掃除

6:30 寮ゾーン広場にて朝礼

7:00 食堂までランニング移動、朝食

8:15 校舎にて授業開始~昼食~授業終了

15:00~16:00 部活動開始

18:00~ 部活動終了~部活単位で夕食

18:30~ 入浴~部屋掃除

19:00~ 各寮集会室にて夕礼(各寮担当教員)

19:30~21:00 自習時間

21:00~ 自由時間

22:00~ 消灯・就寝


というキッチリ決められた時間割のもと生活することになる。親元で自由勝手に生きてきた私にとっては相当窮屈で面倒な生活だが、大勢の仲間と暮らせる喜びもあり、あまり気にしてなかったように記憶している。


で、新生活2日目、風呂に入って夕礼~自習時間が終わり、いよいよ自由時間。S田くん「他の部屋に遊びに行ってみよか~」なんて気楽に話してると、突然寮の放送が鳴り(玄関にマイクがあり全部屋の天井スピーカーから聞こえるように配備されてる)、先輩の低~~いドスのきいた声で、


緊急連絡、緊急連絡~

一年は全員ホール(集会室のこと)に集合!

ソッコーな。遅れるな!

 

 




うん?何だ?
何か歓迎イベントでもあるんかな?

 

 

 



なんてS田くんは能天気なこと言ってたが、私はそのドスのきいた低い声に何かしらの違和感を感じ、得体の知れない恐怖が過ぎった。何が起きるのかは予想できなかったが、只事ではないな.....と予感した。


そしてホールに行ってみると既に2年生全員が揃っていて、さっきまでの優しかった顔つきが全員ヤクザな顔つきになっているのを見て、1年生全員がやっとそこで「これはヤバイ状況だ!」と察知した。
 

 

そして野球部の強面の2年生が突然、

 

 



おいっ!1年~!!!

 

なにリラックスしとるんじゃ~!!!

 

全員、正座せんかっ~~~~~~!!!
 

 

 


と大声で怒鳴りつけ、その声にビビった1年全員が正座して姿勢正した瞬間に電気がパチッ!と消え暗闇になり、何やら廊下のほうから竹刀のバチバチ叩く音が聞こえてきたと思ったら、3年生軍団がホールに物凄い足音を立てながら入ってきて、


おい、コラ!オマエら~!

今日でお客様扱いは終わりじゃ~!

今からオマエらは奴隷じゃけのぉ~!

気合入れ直しちゃるわい!おぅ?

何じゃその姿勢は?おぅ?

 

たるんどるじゃ~~~!!!

 



と今まで聞いたことないような怒号と共に竹刀でボコボコにされ、1年生全員、何が起こったかも把握できないまま恐怖で頭の中が真っ白に(泣)。そして、


ええか、これから2年が今からオマエらがやるべき仕事のこと教えるから、耳の穴かっぽじってよう聞けよ!心入れ替えてしっかりやれ!分かったか???


とイミフな司令が(笑)。ビビリまくった1年生全員、蚊の泣くような小さな声で「ハイ......」と返事した瞬間、再び竹刀の嵐が襲ってきて、
 

 


声が小さいんじゃ~~~!!!
聞こえんど~~~!
腹から声出さんかいっ、おぅ?

 



とまたまたボコボコにシバかれ全員ノックアウト(泣)。


そして新入生教育係でもある中間管理職の2年生たちから奴隷に与えられる寮の日々の仕事について懇懇と指導を受け、早速その夜から奴隷としての生活がスタートすることになった。

 

 


しかし、パラダイスと思っていた寮生活が一夜にして網走極東少年院(漫画・「激!極虎一家!」に登場した劣悪環境の少年院・笑)の如き生活に変わるとは全く想像してなかった。この時はじめて、とんでもない学校に入ってしまったと後悔したが、時既に遅し.......








*次回に続く.........