※鬼灯の冷徹妄想小説ですので、NGな方はご退出下さいませ
どちらかと言うと、イイ白澤様です。
魅惑の遊佐ボイスを脳内にいっぱいにしたかったのです。
遅くなり、しかもこんな形ではありんすが…
神様遊佐様御主人様←
お誕生日おめでとうございますw
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その子は、これと言って特徴のない、言ってしまえば極平凡な部類の女の子だったんだ。
はっきり言って僕は、女の子の顔とかスタイルとか、そんなことに拘りはない。
勿論多少の好みってもんはなくもないんだけど、細かいことは余り気にしないんだ。
色んな女の子といーっぱい楽しいことしたいからね。
楽しいことって何かって?フフ…
それは勿論、気持ちいいこと♪に決まってるだろう?
男ばかりがそういうことシたがってるみたいだけど、案外女の子たちも…好きだよねえ。
ちょっと待ってだの、早すぎるだの、表面では受け身なのにさあ。
僕はそんな女の子としての羞恥心を剥ぎ取るきっかけを与えてあげてるだけなんだ。
羞恥心が消えてからはみんな貪欲だよね…自分から馬乗りになって腰振って。
楽ちんだよ、ただ寝転んで柔らかい肌を好きなだけ触っていればいいんだから。
僕は自分でも割と女の子受けがいいほうだと思うんだ。
そりゃあ思いっきり最初の段階で平手打ちされて撃沈することも、時々なくもないけどね。
当たって砕けろ、数打ちゃ当たる、とりあえず声をかけてみることから全ては始まるのさ。
その子も他の子のように、僕の店に薬を買いに来た女の子のひとりだった。
「ねえねえ、君、凄く可愛いねぇ、この後お茶していかなーい?」
いつも通りに引き止める。
その女の子は首を傾げて暫く沈黙するとやがて応える。
「貴方とお茶をする時間と理由がありませんので失礼致します。」
「え……?ちょ…っ」
引き止める時間すら与えられないまま、その子は店を出て足早に去って行った。
平手打ちで拒否されるわけでもなければ、乗り気満々で誘いに乗ってくるわけでもない。
そんな対応をされるのが珍しくて、その女の子の後をそっと追いかけてみる。
向かう先は地獄…そうか、次は鬼灯のとこにでも用事があるんだな…
ほんの少し癪に触りながら後を追う。
鬼灯への面会はあらかじめ設定してあったのか、すんなりと謁見の間に通される。
こんな狭い密室に女の子と二人っきりになれたら、僕なら真っ先に美味しくいただいちゃうのに…
やがて鬼灯がやってくる。
耳をそばだてても何を話しているのかあまり聞こえてこない。
気になる…男と女が二人っきりで何をしているのかを…あの朴念仁が密室でどう豹変するのかを…
入り口の扉に耳を当ててみる、他人の秘め事を盗み聞きするのって何だか興奮するよね。
「ほ、鬼灯様……そ、そんなこと……」
「いいえ、この程度は承諾していただかないとこちらも困りますので…」
え…?鬼灯ったら、あの子に何迫ってんだよ…
しかもこんな真っ昼間から、アイツもヤることやってんだー
「駄目です…ほ、鬼灯様…その件はこの間お話した通りで…も、もうっ!」
「いいえまだです、まだ貴女の申し出を許可した覚えはありませんから…」
おいおい、嫌がってんのに何強引に迫っちゃってんの?ムッツリ朴念仁め…
他人の秘め事を耳にしてほんのわずかに興奮というものをしてしまったことを自覚する。
ひょっとして彼女、鬼灯のこと満更でもない…?だから僕にあんな素っ気なかったのかなあ…
目をつけたものが他人、よりによってアイツのものだという事実が、腹の底から苦いものを押し上げてくる。
はっきり言ってアイツだけには何事にも負けたくない。
僕はこの時、何としてでも彼女を自分のものにすると強く誓い、桃源郷へと帰って行った。
次の日、僕は店を桃タロー君に任せて、あの子を探しまくった。
名前くらい聞いておけばよかったよ…何処の誰かもわからない。
たまたま出くわしたお香ちゃんにその子の特徴を教えたら、もしかしたら知ってる子かも…だって。
ようやく見つけたよ、僕がこんなにも一人の女の子を自分から探すなんて初めてかもね。
彼女は僕の顔を見ても立ち止まることなく進んで行く。
淋しいな、会釈くらいしてくれるかななんて期待してたんだけど残念。
「やあ、君、また会ったね♪」
「……、何か、御用、でしょうか?」
「うん、御用があるから君に声をかけた、お茶でも飲みながらちょっと話さない?」
「は、はあ…忙しいので、できるだけ手短に、お願いします…」
天国に住む古き神獣が自分ごときに何の用向きがあるのだろうと言いたげな表情だ。
普通の茶屋だと言って連れ込んだのは逢引茶屋。
そこを利用するのは茶を飲みたい者ではなく、気持ちいいことをしたい男女だけ。
何の抵抗もなく僕の後について来たってことは、全くの無知なのか、無言の承諾なのか。
ま、この子の場合、どう考えても前者なんだろうけど。
「さあて、まず君にいくつか聞きたいことがあるんだ」
部屋のつくりが珍しいのかきょろきょろして落ち着かない彼女に質問をぶつける。
「何故…私に?」
「フフフ、君に興味があるからに決まってるだろ?」
「……?」
「ねえ、名前は?」
「……。」
「普段、どんな仕事しているの?いつ何処に行けば君に会えるかなあ?」
「……。」
無言を通すなんてガードが硬いねえ、でもそんな君だからこそ僕の手で乱してみたくなっちゃった
「………鬼灯…」
「え…」
悔しいね、鬼灯の名前を出しだけでこの反応だもん、ホントやんなっちゃう。
「君、鬼灯のこと…好きなの?」
とんでもないとぶんぶん首を横に振って全力で否定している。
「それじゃあ、鬼灯のほうが君に言い寄って来てる…とか?」
耳まで真っ赤になってる、可愛い♪
「で、君の答えは?もう返事はしたのかい?」
「流石に私なんかとは釣り合わないので…一度はお断りしたんですが…」
まだ諦めないわけね…アイツ、ねちねちとしつこい性格だから…
それなら僕があの吊り目のストーカーの魔の手から君を救ってあげる。
「僕に任せてよ、僕からアイツによーーく言っておくからさ」
「ほ、本当ですか…?では、よろしく、お願いします…」
一つ貸しってことでいいかな♪
「ああ、それとね、私なんか…なんて思わなくていいよ?君は充分魅力的な女の子だよ」
僕は何かあったら相談に乗るからと彼女の連絡先を入手して、最後にようやく名前も聞き出した。
○○ちゃん…か♪名前も平凡で慎ましやかな感じで君にぴったりだね。
これで彼女にとって、鬼灯が悪、この僕が善ってわけだ。
この勝算の見える勝負に久々に心がウキウキした。
悪いけどさ、鬼灯、あの子は僕が貰っちゃうよ?僕が“美味しく”…ね、フフッ♪
次の日、早速○○ちゃんにメールして予定はバッチリ押さえた。
また閻魔庁に呼び出されたみたいだから僕も行かなくちゃ!
少し遅れちゃったけどもう来てるかなあ………あ、噂をすれば何とやら!
あの吊り目ムッツリストーカー野郎!早速二人っきりになろうとしてやがる!
「で、ですから…鬼灯様…その件は、何度もお断りしてるので……」
「何故そこまで拒むんです?今おつき合いしている方も好きな男性もいらっしゃらないと…」
「え…えっと…じ、実は気になっている方がいるんです…!」
「は?…何処の誰ですか?!初耳ですね、まさか断る口実のための嘘を?!」
詰め寄る鬼灯の声に重ねるように凛とした声で制する。
「……彼女の手を離せよ、お前、嫌がる女の子を無理やり口説き落とす趣味があったんだな!このムッツリ朴念仁!」
「っ…!」
鬼灯の手を引き剥がし、彼女をぼくの後ろに下がらせると、正義の味方のような面で堂々と言い放った。
「聞いて驚くな?○○ちゃんは“ボク”のことが好きなんだって!お前なんかじゃなくてこの“ボク”をな!」
「○○さん…本当ですか?この男は女ったらしの甲斐性なしの男の恥とも言える脳味噌色欲塗れのすっとこどっこい野郎ですよ?!止めておきなさい!!私にしておいたほうが貴女のためです!!」
鬼灯の気迫に押されつつも彼女は僕の後ろから小さな声で答えた。
「え…、そ、そうなんです、ごめんなさい…白澤さんの全部が、す、す、好き…なんです…」
その時の鬼灯の顔ったら、写真に撮ってこの先ずっと強請りのネタにしたいぐらい見ものだったよ。
明らかに勝敗がついた勝負の、なんて清々しく優越感に浸れるものだろうか。
眉間に深いシワを刻んだまま、鬼灯はそれ以上何も言わずに大股歩調で逃げるように消えて行った。
最高に気分がいい!彼女をモノにしたこと以上に、アイツの苦虫を噛み潰した顔を拝めたことのほうがね!
さて…と、この後王子様は救ったお姫様とめでたく結ばれるシナリオかな♪
「ごめんなさい…私のせいで白澤さんに嘘をつかせて、しかも鬼灯様を怒らせてしまって…」
「いいんだよ、僕は君が困っているから助けたいと思っただけさ、気にしなくていいよ」
そしたら、初めて彼女がほんの少し笑ったんだ…僕はなぜが胸の奥がチクリとした。
あんまり押しが強いと僕まで逃げられちゃうから、今日はここで別れるとしよう。
この僕にしては珍しいこともあるもんだ。
まあ、次はベットで愛を語り合えちゃうかな♪なんてね、フフ…
そのまた次の日、彼女の方から僕のところに訪ねてきてくれた、脈ありってことかな?
桃タロー君にはおつかいを頼んで、彼女を店の奥へと案内した。
「今日は休み?○○ちゃんから会いに来てくれるなんて嬉しいなあ♪」
「は、はい…早く昨日のお礼がしたくて…これ、昨日の夜作ったお菓子です、召し上がってください…」
湯呑みを置くと渡された小さな包みを開けてみる。
中には決して器用とは言えないやや不恰好な焼き菓子がいくつか入っていた。
「へえ…これ、僕のために?」
彼女は少し俯いて恥ずかしそうにコクンと頷いた。
女の子から手作りの品をもらうって、よくよく考えたらあんまりないかも…
なぜかまた、胸の奥がチクリ…チクリ…と痛んだ。
「こんなものくれちゃうなんてさ、ひょっとして○○ちゃん、本当に僕のこと好きになっちゃったのかなあ?ああそうか、今日はもう“そういう"つもりできてくれたのかな?ねえ、奥の部屋に行こうか…話の続きはベットの上でってことでいいよね?僕すっごく上手いから心配しなくていいよ…気持ちいいこと、たーっぷり教えてあげるから…さ♪」
バッチーーン!!!!
彼女は大きな瞳にたっぷり涙を浮かべながら、振りかぶった右手をぎゅっと握って唇を噛んでいた。
僕はビリビリ痺れる頬をさすることも言葉を発することも忘れてしまっていた。
「すみませんでした…なんか私のせいで、白澤さんに変なこと言わせちゃったみたいで…」
何それ…そんな言い方する子、初めてだよ……何、それ……
沈黙が続く、僕ともあろう男が女の子になんて声かけたらいいかわかんないなんて。
沈黙を破ったのは彼女の方だった。
「私、ああいうこと…言われ慣れてなくって、白澤さんがお好きな女性の方々とは…随分かけ離れてますし、冗談でもそう言うの…本気にしてしまって、ご迷惑かけてしまうと思ったから…本当にすみませんでした…!」
そうか…僕、こういう真っ直ぐな女の子、あまり知らなかったのかも…
男と女の愛だの恋だのってのはその場で楽しめればいいと思ってた、その時その時で寂しさを埋め合えればいいと思ってた。
見返りなしに誰かのために何かをしてあげたい気持ちなんて理解できなかった。
何かするたびに胸がチクチクして変だったのはそういうことなんだ。
僕はニッコリ笑って彼女にハンカチを差し出した。
「ほら、これで涙、拭いてね…、あぁ、悪ぃ…っ…虐めて泣かせたのは僕なんだ、僕のせいなんだ…!君が悪いことなんてこれっぽっちもないからね…っ」
「白澤さん…」
目の前で涙を拭う姿が愛おしすぎて今すぐ抱きしめたい衝動に駆られたんだ…
腕の中に囲ってしまって思う存分キスするまで離したくないと思ったんだ…
僕の熱い気持ちをぶつけたくてベットで身体の隅々まで愛してあげたくなったんだ…
恥じらう彼女の初めて乱れる様をこの目で見たいと願ってしまったんだ…
でも、そんな全ての欲望をしまいこんで、僕はただすっと手を差し出した。
「ねえ○○ちゃん、僕ね、君が大好きになりそうなんだ、これからも仲良くしてくれる?」
涙を拭き終わった彼女は、雲の隙間から見えたお天道様のように眩しい笑顔になった。
「え、ええ…こんな私でよければ、大したお役に立てないかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします」
そう言って僕の手をそっと握り返してくれた。
「役になんて立たなくていいんだ、君はそうやっていつも笑っていてくれればいい…」
それから少しずつ女の子と遊ぶことが減った僕は、暫くして彼女に正式に申し込んだよ?
僕だけの彼女になってくださいってね♪
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鬼灯様イイとこなしm(_ _)m
鬼灯様を犠牲にしてまで、白澤様にいろいろ気づいて欲しかった
悪気はないのに女の子に対してだらしないから、少し改心して欲しかった
そんならしくない白澤様を書いてみました
っぽくないなという批判はどんと受けましょう(鉄心乃柑!)
でも白澤様はいい加減でふわっふわしてて欲しい気持ちもある(はっきりせぃ)
これだけは言いたい
遊佐ボイスでじりじり迫られるのだけは確実に最高DEATH!!!うきゃw