6/1(月)から授業再開で学年毎の時差登校になり、学校入口にはエタノール消毒液を置いて各々に手指を消毒させ、勿論マスク着用を義務付けている。各教室に設置してあった次亜塩素酸水は文科省の噴霧禁止発表に伴い、全て撤収した。

三密避けて窓や入口ドアを開け放し、除湿や冷房つけての授業だったのだが…教員のマスク&フェイスシールド着用は無理だということがすぐにわかった。
フェイスシールドのハードタイプは100均にも売っているが、つけ心地は至って悪く、かつ身幅感覚が狂い、十分な空間が取れないとぶつかる。

手先が器用でアイデアマンの社会科教諭が、使い捨てソフトタイプを試作したのは、先月半ばだった。放課後等デイサービス仕様ということで、軽くて柔らかく、ぶつかっても痛くない。…が、ハードタイプよりもシールドが顔に近くて熱が籠もり易く、暑過ぎるということで実用に至らなかった。

フェイスシールドは諦めたが、マスク着用は必須だ。しかしながら、日に日に気温が上がり、蒸し暑さが募る水無月にマスクして一斉授業する辛さと言ったら…想像を絶する息苦しさだ。

先月までは別段何ともなかったのに、今月になってからは、マスクしたまま5階教室まで一気に階段駆け上がる自体が苦しくてならない。一気に暑くなったせいで、途中でマスクから鼻出して息吸わないと酸欠になってしまう。

日に何度となく階段上がり、大きな教室でやる座学はキツイったらないのである。生徒たちは涼しい顔して聴いているが、冷気は下から溜まるから、立ったままの教員の体感温度は生徒より明らかに2度は違う。おまけにマスクして喋りっ放しのために体温が籠もり、マスク内温度は更に上がる。

あまりの苦しさに鬼ごっこじゃないが、「タイム!」とか叫んで廊下に逃れ、開け放している窓の処でマスク外して深呼吸する始末…。
マスクしてるために、教室後ろまで声が届かないのではないかと常より声張り上げているせいか、えらく体力気力を要する。


「いつもの何倍も疲れますわ〜。」

「コロナでひきこもってて体力落ちたんじゃないですか?」

「いやいや、マジでヤバイ。消耗度半端ない…。」

情けない職員室での会話である。



一旦洗った不織布マスクやらサイズ大きめマスクやら色々試したが、さしたる解決策には至らぬ。昨年の暑い時期に買ってストックしてあった涼感マスクも、そろそろ底をつきそうだ。この暑さでは使い捨て不織布マスク着用自体が無理というものである。

夏休み返上で授業することが決定し、それでなくとも体力温存しなくてはならぬのに、今からへろへろだ。感染防止に気を配るために、マスク着用は仕方ないが、弱っちい桃豹はその前に熱中症でくたばるやもしれぬ。



…ということで、ぱんさーママにマスクを依頼した。

自分で作れよと思われた方、ご尤もであるが…
桃豹はお裁縫は半襟縫いつけぐらいしかやらぬ…じゃなくて、できぬ(ーー)。

ぱんざぶろーの単衣を2.5枚(昨夏は、絽の生地があまりにぺらっぺらで縫い難くて途中放棄)縫って降参する根性ナシである。
ついでに白状すると、中学時代の家庭科のパジャマもワンピースも、皆宿題ということでマチ針ついたまま持ち帰り、ぱんさーママにちゃちゃっと仕上げて貰っていた(爆)。

家庭科のセンセーに、学校で教えた縫い方と違うと言われたが、何故そんなことが問題なのか全く理解できなかった。着られればええんちゃう?方程式なんかも、答えさえ合ってればええんやろ?細かいこと言うなやみたいなノリで、しつこく口煩いヒトは大嫌いだった。

理論と構造さえわかっていれば、別段何事も問題ないし、服を縫う職業には絶対に就かないと決めていたし、素人手作りのダサい服なんか恥ずかしくて外に着られやしないのにとか、実に生意気なことを考えていた。

家庭科のセンセーは小中高共、何故か口煩いオバサン揃いで、正直なところ好きになれない教師ばかりだった。彼女らの目を欺き続け、退屈極まる授業時間は目を開けて寝ていたか、妄想世界にでも浮遊していたのか定かではないが、内容に関する記憶は殆どない。その報いで、面倒くさいことは避けまくる極めて大らか(い〜加減)なヤツになってしまった(爆)。



ぱんざぶろーの単衣より、マスクのほうが余程簡単であるのは事実だが、自分の顔にフィットし、かつ苦しくなくて涼しいマスクを作るのは…考えただけで面倒くさくて眠くなる桃豹は、勿論家庭科教諭にはなれず、悪書漁りが好きなタダの変態国語科教諭であるww

巷にはマスク材料が売っておるが、高い割にダサいから買うのはアホらしい。家には何かしら生地があるが、ぱんざぶろーの着物材料の絹ものが多い。冬場ならいざ知らず、夏用マスクには向かない。
何か適当な布はないかいなとその辺かき回すうちに、ハンカチ使えばいいやと思いつき、長年引出しに眠っていたもので試作してもらった。





赤いチェックのマスクは、中学時代にシャツワンピース作ってもらった残り布を、桃豹がハンカチサイズにしてかがり縫いしてあったものを利用。
カルティエのスカーフは、未だに全てかがり縫いしてあるが、その10倍以上細かくきれいに揃った縫い目に、我ながら驚き呆れた。…勉強もようせんで、こんなもん縫っておったのかいな(;^ω^)。





裏地は男性の礼服用ハンカチを利用。今時、白いハンカチなんか誰も使わんから、マスク裏ぐらいにしかならんじゃろ。織り部分が結構しっかりしていて厚ぼったい。リバーシブルで使えるかもw

何れも不織布マスクより断然涼しく、少なくとも酸欠は回避された。表布をもっと薄くして、裏地に水通した柔らかな肌襦袢用の布でも使えば、一層涼しいに違いない。綿麻素材が一番通気性がよさそうだ。
しかしながら、赤チェックマスクで2コマ連続座学やって喋りまくったら、鼻が擦れて赤くなった(TдT)。どうやら、生地が良すぎた上にフィットし過ぎたらしい。

左下は型紙修正して鼻部分に余裕出し、両脇もかなり欠き、鼻&顎部分にダーツ入れてもらったもの。
名づけて「ぱんざぶろーマスク」。ぱんざぶろーみたいに長い鼻面でも息苦しくないだろう。

右下は20年程前のピンクパンサーハンカチ利用。漫画のコマが面白くて生徒にウケるだろうが、これも生地が良すぎて苦しくて試着だけ。
冬場にでも使おう…。





UV効果皆無のスケスケ素材のブラウスとお揃いのマスクは、綿ローンにオーガンジー部分が透けて、涼し気な柄が入っている。30℃超えの日に使うとしよう。 

しかし、何だな…。こんなカッコだけマスクじゃ、スカスカでやる意味ないよな。
満員電車で袋叩きにならんためには、いくら暑くてもマスクはならにゃなるまいて(ーー;)。
本日、ジメジメムシムシの梅雨に突入した。
休みはほぼ返上の今年の夏、如何に涼しく乗り切るか…全てはマスクの出来次第というところである。




ぱんざぶろー若君、綿レースのマスク着用してみた。う〜ん、覆面にしか見えんな(;^ω^)
情けない顔である。
ウレタンの涼感マスクしている生徒に値段聞いて驚いた。

(ーー;)

う〜ん、生徒たちはお金持ちである。ビンボーサラリーマン教師にとって、1枚1500円のマスクはえらくキツイ。