The Voice Portugal Season9 Gala第5週・ファイナル その2 | fumufumuのブログ

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ギリシャ・ネタ、音楽ネタを適当に綴っています。
ヘッダー画像はシフノス島のエプタマルティロス教会です。

(その1からの続きです)

視聴者投票の結果です。

第5位 Mariana Rocha
あ~、予想はしていたけど、アウリアの優勝は今年もなしか。
歌唱力が高いアウリアが、同じように歌唱力が高いマリアナを評価した気持ちはわかるけど。
でもやっぱり他の出場者と比べたら、歌唱力以外の部分が足りなかったよね。
そこを何とかしようと二人で頑張ったのだろうけど、技術を高めるよりずっと難しいもの。

第4位 Edmundo Inácio
ううむ。SNSではびっくりするくらい人気があったエドムンド。
動画の再生数も、他を引き離して多いんだ。
それでも4位止まりなのか。
The Voiceだけじゃないけれど、支持する人が投票するとは限らないんだよね。
既存の名曲を独自の解釈で歌うスタイルだけでは続かないだろうけど、
ここまでやり通したのだから、ずっと極めて欲しいわ。


この結果、次に進む3人は以下の通り(ABC順)
Daniel Fernandes(ディオゴのチーム)
João Leote(マリザのチーム)
Rodrigo Lourenço(ザンブージョさんのチーム)

個人的には、この中にダニエルじゃなく、エドムンドにいて欲しかったな。
予想出来ないことをしてくれそうだったし。


次のラウンドは、Top3によるBオデリバイバルです。
成長具合を確認しましょう。

João Leote - "Canoas do Tejo"

イヤモニの呪い、勘弁して。
今シーズンはいつにも増してイヤモニ不調。
外してしまう出場者の多いことよ。
(最初から着けずにズレズレになっているダニエルはどうかと思うが)
Bオデの時点でプロらしいきっちりとした歌唱を聴かせ、フルターンを獲得したジョアン。
でも、緊張なのか不安定な箇所があったんだよね。
すでにファドハウスで歌うプロだけど、あの時点では、まだまだ地方在住の若手に過ぎない。
名前の知れたコーチを前にして、完璧に歌うのは難しいよ。
そんなジョアンがマリザのコーチを受けて、揺るぎない自信を身につけた。
もともとの歌唱技術に加え、歌に思いを込める、聴き手を惹きつけることを覚えたんだ。
すべてをファドのために捧げ、どこにも隙が無い、見事な完成度。
ジョアンになら、ファドの未来を託しても大丈夫だ。
歌唱後の笑顔が晴れやかで、見ていて嬉しくなるわ。
充実の歌唱で文句なし。


Rodrigo Lourenço - "Maldição"

もはや別次元。
遠いところに行ってしまったロドリゴよ…
同じファドをベースにしながら、先ほどのジョアンと目指す方向が違い過ぎる。
ロドリゴの歌唱の間、会場のすべての人々が息を呑んでしまったかのようで、
オーディション番組であることさえ忘れてしまう。
Bオデ同様、ピアノ弾き語りで始めたのに、何故か途中で演奏を止めてしまう。
そしてそこからはアカペラで歌うんだよ。
よく通るロドリゴの、憂いを含んだ声が低く広がっていく。
聴き手の体感温度を下げてしまうような、寒々とした苦しい歌唱が突き刺さる。
人は歌だけで、ここまで世界を沈めてしまえるのか。
1:09 ザンブージョさんが何か声を出そうとして思いとどまるよね。
両手で口元を覆ったまま、ロドリゴを見つめるその目には、教え子のロドリゴではなく、
アーティストのロドリゴが映っている。
(アカペラが予定外のアドリブなら衝撃過ぎてひっくり返るが…)
間違いなく、これは芸術作品。


Daniel Fernandes - "Oh Del Mio Doce Ardor"

Bオデ曲は自分の十八番だからね。
いつものテンポずれが目立たないし、ピッチ正確だし。
先の二人の表現力が半端無かったので、比べたら弱いけれど、悪くはない。
(あっさり)


Top3による歌唱を終え、再度の視聴者投票で一人が脱落します。

第3位 Daniel Fernandes
まあ、どう考えてもそうなりますよ。


最終決戦はバトルで歌った曲をリバイバル。

João Leote - "Estranha Forma de Vida"

Bオデのコーチコメントで飛び入りゲストのサラさんと歌った曲が、バトル曲だったんだよね。
あの時も、サラさんの歌唱を身近に聴いて自分の中に取り込んだのがよくわかったけど、
さらにパワーアップした感があるな。
歌唱の押しの強さはバトルの方かなと思うけれど、ひとつひとつのレベルを上げて来た。
もう直してほしいところがどこにも無いもの。
胸を押さえて目を閉じるマリザは、祈る気持ちだろうか。
今年も優秀なコーチとして、ジョアンを誇っていいよ。


Rodrigo Lourenço - "La Llorona"

バトルで聴いた時は衝撃だったなあ…
歌の内容が悲惨なのもショックだし、歌うロドリゴがこの世の終わりみたいな歌唱をするし。
愛があふれるポルトガル版The Voiceで、ここまで重い曲は珍しいよね。
でもこの重苦しさが、ジゼラさんとのデュエットでの狂気の熱唱に繋がるんだ。
ザンブージョさんがコーチの顔を完全に忘れてしまっているw
それにしても1:33て短過ぎじゃね?

ちなみにジゼラさんもこの歌を歌っています。



すべての歌唱を終えて、最後の視聴者投票。
昨シーズンの結果発表は優勝者の名前を読み上げる方式でしたが、
今年は棒グラフで票数割合を表示。
ファン・アカウントの投稿をお借りしました。


優勝はRodrigo Lourenço。

おめでとうございます!!
70:30って予想以上に差が開いたんだね。
個人的には名前読み上げ方式で良かったんじゃないかと思うな。
ここまで来たら、差がどのくらいあったかなんてどうでもいいよ。

優勝パフォーマンス。
Rodrigo Lourenço é o grande vencedor do The Voice Portugal 2021! | Final | The Voice Portugal


ザンブージョさんが嬉しそうだなあ。
昨シーズンのティアゴ・シルヴァの準優勝も素晴らしいけど、ティアゴさんの場合、
コーチというより先輩後輩みたいな関係で、プロデュースしている感じだよね。
ロドリゴと一緒に積み上げていった手応えは、大きいんだろうなあ。


完全に親子w


「The Voice Portugal」Season9、視聴終了しました。
昨シーズンがハイレベル過ぎて、今年は弱いだの小粒だの言いたい放題でしたが、
終わってみれば文句なしの結果。
特にファイナルは良質な歌唱が揃って、楽しみました。
やっぱりポルトガル版は面白いな。


番組は2022の新シーズンに向けて、早くも出場者を募っています。

コーチ4人の写真をそのまま使っているので、続投の可能性が高そう。
楽しみはまだまだ続くのです。